初夏の芦生をロングハイク


●場 所:傘峠・野田畑谷・三国峠
●山 域:京都北山
●日 時:2004年(H16)6月13日
●天 候:曇りのち晴れ
●標 高:傘峠935m・三国峠775.9m
●メンバー:しんさん・まるいさん・なっちゃん・てる
●ルート:生杉の駐車場−地蔵峠−長治谷作業所−傘峠−P892−四ノ谷−下谷−P803−上谷−野田畑谷−野田畑峠−三国峠−生杉の駐車場



このホームページ内に報告している記録を参考にして山に登られる方は
ご自身の判断と責任において行動されるようお願いいたします
報告内容についてはあくまでも参考程度にとどめてください


カシミール3Dは上記をクリック 地形図はこちらをクリック 地域の地図は上記をクリック


 地蔵峠から芦生研究林へは入林禁止になっています 

2006年6月現在、地蔵峠からの入林は禁止になっています。
詳しくは「森林ステーション芦生演習林」のホームページをごらんください。




 「槍の上でアルペン踊りを踊ろう!」を合い言葉に今夏目指す槍ヶ岳を前にして、今回はその前哨戦ということで芦生を選びました(実際は諸般の事情で槍には登れず(ToT))。芦生は僕以外はみな初めての地であり、それだけに期待も憧れも大きい。
 前夜、大阪駅前で集合し、しんさんの車で出発。しんさんの車はカーナビあり、ETCありとハイテク装備のオンパレード。料金所で渋滞を尻目にサーッ!と通り過ぎるのは心底気持ちがよろしい。(^Q^)
 名神から湖西道路を経て国道477号・367号を抜け坊村を過ぎたところで左折。針畑川沿いに走り生杉で左折。あともう少しで到着というところで子狐に遭遇したり鹿の群れに遭遇したりと芦生の地に来たと実感させられる。

 生杉の駐車場に到着。数台の車がある他は以前来たときより数はぐっと少ない。下界は暑かったが、さすがにここは涼しい。
 早速、しんさんのオートキャンプ用のテントを張る。そして宴会開始。今夜のお夜食はなっちゃんが何をどういう理由か、ししとう・エリンギ・しいたけ・ソーセージという組み合わせを提供してくれた。しかし、このオードブルが不思議と美味しかった。異様な容器(どんな物かはご想像にお任せ)に入った塩がまるで魔法のように美味しさを引き出し、焼けるしりからパクパクとほおばる。
 仕上げはまるいさんとしんさんが持ってきてくれたケーキ。これまた美味しいものですべてたいらげた。僕は食べるのみ。(^^ゞ
 お腹が一杯になったところで就寝時間。そのころには周りには結構な数の車が止まっていた。

 朝は5時過ぎに起床。台風崩れの低気圧の影響は残っているものの、予報では今日は晴れだ。しかし、上空は低い雲に覆われて時折、雨がぱらつく。今回は朝食は長治谷作業所で食べることにし、各々軽くお腹に物を入れて出発。

【6時】生杉の駐車場を出発
 生杉の駐車場を出発し地蔵峠への林道を歩く。長い林道だがおしゃべりしているとあっという間。その間に、なっちゃんが「どうすればこんなところでストックを落とすねん!事件」があった。まだ歩き始めたばかりなのに笑いだけはすでにピークを迎えていた。(^^;

【6時30分】地蔵峠
 地蔵峠で入林届けを書く。ここからは林道を下らずに枕谷へ進む。距離的には林道を下った方が近いと思われるが、枕谷への道は歩いたことがないのと、長治谷作業所で朝食を食べるために今回はこちらを選んだ。下るとあっけないほどに枕谷に出合う。沢の流れが早速僕らを癒してくれる。この辺りは天然林ではないがそれでも芦生へ来たという雰囲気は充分味わえる。
 中山神社前を通り上谷にかかる木橋を渡る。そこから長治谷作業所へはすぐだ。
地蔵峠で入林届けand小休止 中山神社から上谷を渡る木橋
















【6時51分】長治谷作業所
 パッと視野が広がったところが長治谷作業所。緑の芝生が印象的だ。
 ここで朝食を取る。なっちゃんは持ってきたエリンギを焼いてくれている。朝からエリンギ!とはと思ったがこれがまた美味しい!。恐るべしエリンギ。癖になりそうな味だ。(^^; 通りがかったハイカーの人達も匂いに釣られてわざわざ覗きに来るほど好評だった。
 30分ほど休憩を取ってから再び出発する。

長治谷作業所 ソーセージとエリンギを焼かせたら
世界一のなっちゃん(^^;
美味しく焼けた
エリンギ

【7時38分】傘峠への分岐
 由良川のまるいさんとなっちゃんが水辺まで近寄って行った。何かいる。もしかしてこれはオオサンショウウオかぁ!?と思ったがイモリかも…。この辺り知識のなさが情けない。(--;)
 しばらく歩くと地蔵峠からの林道の合流地点でもある中山を過ぎ、下谷との出合では林道を見送り、由良川沿いに道を探りながら下谷を渡る。
 エアリアでは由良川沿いに少し歩いてから傘峠への登りがあるように示されていたが、実際にはこの下谷と由良川の分岐近くに傘峠への道が別れていた。小さなプレートに傘峠と書かれていて、最初は半信半疑だったが、方角的にも問題なかったので選んで登ってみることに。
 結局はこちらでも正解だったのだが、これが厳しい登りで一気に汗が噴き出てくる。
 「がいし(何故こんな所に?)」のあるところで、本来エアリアで示された尾根道と合流地点する。ここで小休止。

長治谷作業所から続く林道を歩く

【アシュウ杉保存木】8時12分
 がいしのあるところからしばらく歩くと、杉の大木に出会う。これがアシュウ保存木だ。早速、記念撮影モードに入り交互に撮る。
 ここからは今までのような急坂はなくなり、比較的なだらかな道になる。足元を見るとギンリュウソウが顔を出している。

長治谷作業所方面から撮影
左がカズラ小屋へと続く道 右が傘峠への道
可愛いギンリュウソウ

【8時26分】八宙山
 近年発売されたエアリアには書かれていないが、昔のエアリアにはこの八宙山があった。現地にもプレートが掲げてあったが、掲げていないとわからない程度のピークだ。それは次のピークである傘峠も同じ。

ブナの大木が多く見られる 八宙山のプレート 傘峠への道を踏みしめる

【8時42分】傘峠
 雑木と背丈の高い笹に阻まれて展望はゼロ。少し休憩した後に出発する。
 傘峠から南西へ下ると鞍部にはブナの大木が点在する気持ちいいぃー場所に出会う。しっとりとした空気が流れていてマイナスイオンがこの森の中に閉じこめられていそうな雰囲気で思わず深呼吸する。

視界ゼロの傘峠山頂 ブナの大木が点在する
気持ちいいぃー場所

【9時22分】P892
 P892まで来ると下に林道の終点のような回転場らしき広場が見えた。これをてっきりブナノキ峠を巻くように延びる林道の終点(本当にそうかもしれないが)だと思いそれなら南側を向いていると勘違いし、今まで歩いてきた尾根沿いに延びる道が正解だと思い歩き始めた。が、どうもおかしい。 そこで偵察に出かけたが、コンパスとGPSを見るとどうも北へ進んでいる。どうやら地図にはない下谷へダイレクトに抜ける道とみた。
 今年の僕の単独行なら、待ってましたとばかりに選びそうな道だが今日はグループ行動なので勝手なことは慎みたい。が、歩いてみたい。(^^;
 戻って、一応メンバーの同意を得て、この道を下ってみることにした。うまくいけばショートカットできるのだが…。
 道のそばには目印か何かわからないが一升瓶を地面に突き刺しているところが何ヶ所かあった。道は葛折りに下っていて、踏み後もしっかりあったり、なかったりの連続。
 下れば下るほど踏み後は浅くなり見逃すことしばし。まぁ、はずしたところで下谷にでるのは間違いないのだから、それほど不安ではない。
 傾斜が緩くなったところからしばらく歩くと、下谷が横切っている。やった!ショートカット成功!。(^^)v 下谷を渡ったところで休憩する。

P892から見えた林道の終点? 下谷へのショートカットルート モリアオガエルの卵

【10時37分】池ノ谷と下谷出合
 休憩を終えて林道を西へ歩く。白い綿のような塊に見えるモリアオガエルの卵が木の枝にぶら下がるように植え付けられている。子供が孵化すると下の水たまりに落ちるように計算されて植え付けられているそうな。う〜ん自然って素晴らしい。
 しばらく歩くと右手に「池ノ谷天然林保育試験地」という看板が掲げてあるのを見つけた。どうやらその右にある踏み後が、P803への道のようだ。僕らはここからP803を経て上谷へ下ることになっている。エアリアで点線になっている部分だ。
 この道を進んでみると、今歩いてきた林道を逆行するように沿って延び、次第に北へと進路を向けていく。最初はブナやミズナラの雑木林、進むに連れて杉林になり少し薄暗くなる。

池ノ谷天然林保育試験地の看板を見る P803への登り P803を越えると杉林に

【11時15分】上谷に合流地点
 長治谷作業所から枕谷の分岐より北西の位置へ降りてきた。ここで小休止。大きな杉の大木が出迎えてくれる。ここからは北西へ谷沿いに野田畑谷を目指して進む。
 右手に野田畑湿原を見ながら上谷をまたぐ丸太の橋を渡り、しばらく歩くと右へ折れる。以前歩いたことのある矢問さんが分岐に注意と喚起していたところだ。位置を把握していないと確かに間違って道なりに上谷の上流へ進んでしまいそう。

上谷沿いの道はミズナラが多く見られる 上谷をまたぐ丸太の橋

 野田畑谷への道は思っていた以上に踏み後もあり、湿原を回り込むように道は続いている。
 野田畑谷へ踏み込むとブナやミズナラそしてトチなどの背の高い大木が緑の葉で空間を作り覆っている。 みなも上を見上げて「おぉ」と感動している。雑木林などは木々の間が狭く緑が多くてもそれほど感動はしないが、これだけの巨木に囲まれて空間が多いというのは、滅多にお目にかかれないので感じ方も一塩だ。
 ちょうどお昼を食べるのにいい時間となったので、ここで腰を下ろすことにした。

野田畑谷の森(しんさん撮影) 倒木にいっぱいの苔


ブナの大木は人間の輪3人分もありました 何年この森を見てきたのだろうか

【12時36分】野田畑峠
 野田畑峠から三国峠への道は厳しいアップダウンの繰り返しが続く。
 野田畑峠からまず一つめピークは迷いやすい地点の一つだ。方角的にはピークから東へ、道としては左へ折れなければならない。が、踏み後は右斜めへも延びている。間違って歩いた人の踏み後のようだ。ピークにはそんな人のためにプレートが掲げてあるが、何故か反対側にあって、迷って帰ってきた人のためにか?と思ってしまう位置だ。(^^;
 尾根沿いは京都府と福井県の県境だ。台風一過で天気は徐々に良くなり、尾根を越える風も北よりの風で冷たくて気持ちがいい。蒸し暑さを予想していた僕らにとってこれは嬉しい誤算だった。
 急斜面が現れて、前に8名ほどのグループに追いついた。スピードが遅く抜かせてもらうが急斜面なので、こちらもスピードが上がらない。抜くのもしんどい。(^^;
 そして再び迷いやすいピークの二つめ。南東へ向かう尾根から北東へ曲がるところ。しかしこれは間違わないようにしっかりしたプレートが掲げてあり、これを見落とす方が難しいくらいで(^^;、それに従い僕らも北東へ向かった。
 しかし、P767を越えて三国峠へもう少しというところで道に迷ってしまった。
 本当ならば斜面をほぼ水平に歩くのが正解?なのかもしれないが、踏み後が上へ向けてあったので、それに従ったら道がなくなってしまった。位置は確認できたので東へサーチしに向かう。ヌタ場のような窪地を巻いて北の尾根沿いを見ると道らしき雰囲気を察知して、「しんさんがあっちじゃないですか?」と一言。それが正解。
 今度は道を外さずにトレースを踏みしめる。

野田畑峠で 道とは反対側に付いている注意プレート
(後方に見える日が当たっているところが道)


尾根筋は展望はもう一つだが新緑の元を
歩くことができる
迷いやすいピークの2つ目
しかしここはプレートがしっかりしている

【13時44分】三国峠到着
 クチクボ峠へのプレート前で記念撮影し、最後の登りを終えてピョン!と山頂に出た。そこが三国峠。
 山頂は北から東への展望が素晴らしい。特に琵琶湖が見えてその遠くに伊吹山や霊仙山が見えたのは嬉しかった(とはいうもののこの時点では琵琶湖を日本海だと思ってみていたので、帰宅してカシミールで確認してから嬉しさを味わったのだが(^^;)。
 山頂は適度に広さがあり、ここで大休止。すると先ほど抜いたグループがこの見晴らしのいい山頂で休憩も取らず、北東への道へ素通りしていくではないか。まぁまぁなんとも忙しいこと。
 しんさんが持ってきたフルーツポンチを振る舞ってくれた。疲れてきた体に甘い口当たりが何とも言えず美味しい。(*^_^*)
 みんなが休憩している間に、下山路を探しに下る。矢問さんも書いていた注意点の一つだ。見た目にはどうしても東へ下っている道が杉生駐車場への道のように思えてしまうが、これが枕谷への道だということは間違いなさそう。となると北東へと下っている道が正解か?。試しに下ってみるとすぐ下で右へ下る谷沿いの道と北へ向かう道とに別れている。うーんどっちだ?。
 一度山頂へ戻り、みんなに報告。
 14時10分頃に山頂を出発。

三国岳山頂で記念撮影 しんさんご提供のフルーツポンチ


遠くに見えるのは日本海ではなく琵琶湖(^^;
中央から左奥には伊吹山がそして右奥には霊仙山が見える


三国岳から杉生の駐車場へは激下り 約9時間の行程を歩きました

【14時37分】杉生の駐車場に着く
 山頂から偵察に行った北東の道を下る。すぐの分岐でしんさんにも意見を求めて、結局北への道を選んだ。これが正解で道はその後東へと進路を曲げてずんずん下っていく。もう一つの谷沿いの道も、この道に繋がらなくはないが、そのまま谷沿いを進むと崖っぽいところにでそうなので選ばないように注意が必要だ。
 この道は下りでも疲れそうなほど激下りで、しかも木の根が縦横無尽に走り足の置き場に困る。
 途中で何かのツアーのような団体さんとすれ違う。服装などから単なる観光客と見たがみなさんかなりバテている様子。しかも、こんな時間から登って大丈夫なの?と声をかけたくなる。
 やっと周回する散歩道まで出てきて傾斜は和らぐ。沢の出合まで降りればそこが駐車場。どうもお疲れ様!。(^^)
 このあとはくつき温泉てんくうへLet`s GO!。くつき温泉は新しくリニューアルされて露天風呂が併設されていました。待合室なども広くなって便利になった反面、昔あった木舟がなくなり、ごく普通の温泉になってしまったことは残念でした。

 初夏の芦生をハイクで歩けたことは沢登りとは違う芦生を知ったようで本当に良かったです。しかもこのロングハイクは次への自信となりました。
 さぁ本番はいかに?。