笠杉山と段ヶ峰を結ぶ尾根歩き

 
●山 域:播州
●日 時:2006年(H18)5月4日
●天 候:晴れ
●コース:ミニ王国−笠杉山−P1088−段ヶ峰−峠−ミニ王国
●メンバー:てる単独




このホームページ内に報告している記録を参考にして山に登られる方は
ご自身の判断と責任において行動されるようお願いいたします
報告内容についてはあくまでも参考程度にとどめてください

カシミール3D GPSルート GPSルート地形図 地域の地図は上記をクリック

 テレビのニュースで段ヶ峰周辺で風力発電施設が建設される予定があると知った。ただ、その地で生息するイヌワシが生命の危険にさらされているということで現在協議が続いていると言うことだった。以前、登ったことのある段ヶ峰だったがそのことで興味が湧き、それなら笠杉山と二つ登ろうとプランを立てた。

 5時に起床。が、また寝てしまった。円楽さんが出てきて敷いてある布団から起き「縁起がいいからここで寝なさい」と勧められる夢を見た。今日の山は縁起がいいのか?。(^Q^)
 偶然にも2度寝は30分で済んだ。起きてすぐに車で出発する。今回は嫁さんの実家からなので自宅と比べると目的地まで距離は短い。
 GWの真っ最中とはいえ、朝早い時間は高速道路も空いている。まったく渋滞に遭わず現地近くの上千町に到着。ところが目的地の千町林道(千町峠への道)はいきなり工事で通行止め!。 こんなこともあろうかと予備に田路へ抜ける峠道ルートも考えていた。早速そちらへ方向転換。
 しかし、400mほど走ると北への分岐と別れるところで地道に変わった。オフロード車ではない僕の車では先行き不安なので、その場で車をデポすることにした。北への道は林道を工事中で、地図を見る限りではどうやら笠杉山トンネルサイドから延びる千町段ヶ峰林道へ繋げるような感じがする。この周辺の林道のことなら鳥取周辺の林道NAVIさんのホームページがお奨めです。

 ところが、あとから来た軽トラが躊躇した地道へ突っ込んでいった。かなりのスピードだったので地道でも堅めかな?と勝手に判断して、再び車に乗り地道へ乗り込んだ。ゆっくりしたスピードなら問題ないようで進むとさっきの軽トラが止まっていた。乗っていたおじさんにこの道の先のことを聞くと「終点近くに登山口があるからそのあたりで車を駐めればいい」と。走ってみるとそんなアドバイスを聞いていなければ帰りたくなるような道だったが、そんな箇所を越えると一転して、なだらかに広がるコナラの森があった。しそう森林王国いちのみやミニ王国だ。牧場跡地を利用し森のゼロミッション構想に沿って進められている計画がこのコナラの森のようだ。
 整備は終わっているのか途中なのかはわからないが、立派な建物や遊歩道があった。
 その一角に車を駐めて出発する。

コナラの森 しそう森林王国いちのみやミニ王国
画像をカーソルを置くと
説明文が表示されます



立派な遊歩道
【8時12分】ミニ王国を出発
 建物の横から延びる小さな盛土がやがて立派な尾根になるのが見える。これに沿って登ることにする。
 コナラの葉はまだなくて地面には日が差し込み明るい。最初は緩やかだった傾斜も登るに連れて、真っ直ぐ登れないほど斜度がつき、最後はジグザグに角度を付けて登りきる。そこには遊歩道が横切っていた。拍子抜け…。
 遊歩道を登ると小ピークに展望台があった。木々が邪魔で見通しは良くないがこれから歩くP1088の尾根が見える。
 展望を眺めていると突風に似た風が体を押す。思わず手で帽子を押さえる。こ
の日は午前中はずっと風が荒れた。
 元の遊歩道に戻り歩くが、道は尾根を巻くように続いていたので、適当に遊歩
道を離れ尾根に向かって登り始める。元々、道のないところを歩くつもりだった
ので、その方が楽しみ。


尾根はヒノキの植林帯
 コナラの森と別れて今度はヒノキの植林帯に入る。
 テープがあちこちに巻かれていて、それを避けるように歩く。なだらかな尾根でこんな植林だったら気持ちよく歩ける。
 そんな尾根もしばらく歩くと細尾根になり、その頃になって杣道が現れた。いつの間にかという表現がピッタリだが左側から登ってきたのかも。ご丁寧に赤テープまで付けてある。
 それを登ったらパッと見晴らしのいい稜線に出た。笠杉山と段ヶ峰を結ぶ稜線だ。
 思っていた場所よりもかなり北に出てきたようで、見下ろすと田路の村が見える。

笠杉山への稜線からは北東方面の見晴らしがいい







アセビが鈴生りに咲いている
 







笠杉山への縦走路

【9時02分】笠杉山山頂
 笠杉山への縦走路はよく踏まれた小径で田路側は崖に近い急斜面で見晴らしはいい。進むと程なく笠杉山山頂に到達した。
 前評判とは異なり、山頂の木々は伐採されていて素晴らしい展望!。特に北西側の氷ノ山の姿は雄大だ。まだ残雪をまとった姿は格の違いを見せつけてくれる。
 角度を変えると遠く三室山に植松山、反対側はこれから向かう段ヶ峰へのなだらかな稜線が見える。
 人っ子一人いない山頂でまずバンダナショットを撮り、そのあとに石の上に立ち30cmほど高い展望をさらに満喫する。(^^)
 ここからさらに北へ二股に尾根は別れている。踏み跡もしっかりしているので今度来る機会があればそちらから登ってみたい。

笠杉山山頂でバンダナショット


笠杉山から北西−西側の展望


笠杉山から西の展望


笠杉山から南東の展望


山頂の北側から歩いてきた縦走路を撮影


田路からの林道がここまで来ている 峠にある道標とお地蔵様

【9時10分】笠杉山山頂を出発
 展望を楽しんだのち、段ヶ峰へ出発する。
 ミニ王国から登ってきた杣道の分岐を過ぎて道は下り始める。
 左手(東側)に林道が見えた。田路から延びる桧本林道のようだ。しかし、伐採された木が道路を塞ぎ放置されている。



峠から登り切る手前は雑木林ながら気持ちのいい尾根

途中であった道標
【9時30分】峠
 しばらく歩くと峠に差し掛かった。お地蔵さんが祀ってありここを通る人の安全を見守っているようだ。
 尾根を横切るように道が延びている。西へ下れば車を置いた場所へ戻れそう。帰りはこの道を使うことに決めた。
 再び登りになり植林の急斜面を過ぎると雑木林へと変わる。広くてなだらかな気持ちのいい尾根。木にはまだ葉はなくて地面が明るい。
 振り返ると先ほどピークを踏んだ笠杉山が見えた。バックには氷ノ山がどっしりと構える。
 途中で右手(南側)から小径が合流してきた。方向からして本来登ってくるはずだったP926方面からの道だと思われる。興味津々だが今日はぐっと我慢。そこに道標(左画像)が掲げてあった。山上庭えん?杉山?。

振り返ると氷ノ山をバックに笠杉山が見えた


見通しの悪いなだらかな尾根 くじら岩への道は不明瞭


山上庭園

 P1088へ続く主尾根に乗ると、そこは勾配のない雑木林が一面に広がる場所だった。この先もずっと同じような台地状の地形が続く。ガスに巻かれたらかなりやばい地形だ。そうでなくてもこの辺りは踏み跡が浅めで、適当に歩いているとすぐに道をはずしてしまう。
 同じような風景が続きいい加減うんざりしてきた頃に「くじら岩」の道標を発見。しかし、その方向は藪っぽくって行く気がしない。
 さらに進むと、先ほど道標で書いてあった山上庭園に到着した。岩がごろごろして松の木が一本あり、雪景色なら庭園とも見えそうだが、モノトーンな風景しかないこの場所では庭園とは言い難い。(^^;

 低木が道を遮り手でかき分けるように押しのけて歩くことしばし。
 すると急に展望が開けて段ヶ峰全体が見渡せる場所へ出た。段ヶ峰独特の高原ぽい姿に思わず「いいねぇ〜」と言葉が出る。(^^)


牛が寝そべっているような段ヶ峰の山容

小ピークの向こう側は青空   千町ヶ峰から暁晴山まで見晴らし最高!

【10時23分】P1088
 道は目の前に見えるP1088と段ヶ峰への分岐に差し掛かった。
 P1088はすぐそこなので行ってみることに。山頂はアンテナのような背の高いポール(このときは風力発電の風況調査のためのポールとは知らなかった)が2本立っている。ここも背の高い立木は少なくて素晴らしい展望が望める。目の前には千町ヶ峰、左手には電波塔が数本見える暁晴山、ポコッと盛り上がっているように見えるのは夜鷹山、大段山から北は笠杉山での展望と同じだ。
 展望を楽しんでいると段ヶ峰山頂から「やっほー!」と子供の声が聞こえてくる。何度もやっほー!と元気な声が続くので、こちらもありったけの声で「やっほー!」と返す。しばらく静かだったが、また「やっほー!」と元気な声が帰ってきた。(^^)

段ヶ峰山頂から西−北西を望む

【10時46分−11時24分】段ヶ峰山頂
 段ヶ峰へは大たわを経て登り返すことになる。その下りで今日初めて登山者に会った。テン泊装備のような重装備。何処まで行くのか気になった。
 細い登山道を登り切ると道は右へと曲がり、笹と雑木林で囲まれた空間をウネウネと歩きながら段ヶ峰の尾根に出た。
 そこで超望遠レンズ装備のカメラを三脚に据えて、双眼鏡で何かを探している人に出会った。聞くとイヌワシを撮影しているとのこと。風力発電施設のことを聞くと、とても丁寧に教えてくれた。
 その名は「段ヶ峰ウインドファーム」。 風力発電施設は達磨ヶ峰あたりから段ヶ峰を越えてP1088辺りまでの稜線上に22基の建設が予定されているそうだ。風力発電施設ができることでこの地に生息するイヌワシや上空を通過する渡り鳥などがバードストライクと呼ばれるタービンに当たって命を落とす被害が予想されることや、施設の建設に伴い稜線上に重機を搬入するため専用道路を造る必要があることなど、環境のための風力発電が自然を破壊する原因になることなど興味深いお話しをしていただいた。そう聞くと風力発電施設とは本末転倒ではないか?と思いたくなる。 現在はまだ建設を進めるのか白紙に戻すのか協議中であり、先行きが懸念される。できればこのままの自然を残して欲しい。
問題の風力発電施設建設のための風況調査ポール

 段ヶ峰山頂へ到着。すると先ほど「やっほー!」と言っていたと思われる子供連れの家族がいた。声をかけてみるとやはりこの子供達だった。お母さんから「やっほーマニアなんですよ」と教えてもらった。そんなマニアがあるとは初めて知った。(^^;
 山頂は他にもアンテナを立てて無線を楽しんでいるおじさんや、二人連れのおじさん、親子と思われる娘さんを二人連れたお父さんなどいたが、続々とあとから登ってくる。
 
 今回はラーメンを食べるつもりで水も担ぎ上げた。山で食べる物は何でも美味しく感じる。ラーメンもしかり。熱々のスープと麺をすすりながら、おにぎりを頬張る。うめ〜。(*^_^*)
 ここを初めて訪れたのは6年余り前(そのときのホームページはこちら)。生野山荘跡から達磨ヶ峰を経て登った。あの頃は軽装備ながら結構バテバテで登った記憶がある。あの頃から比べたら体も山向きになったかな?。

 


峠道はしっかりした古道 林道二股の間にある登山口標識 左画像の20mバックした画像

【12時54分】ミニ王国到着
 来た道を峠まで戻る。牧場跡までの道はとてもしっかりしていて、今まで歩いてきたどの道よりもよく踏まれている。この道が昔からある峠道だと思うと考え深い。…と浸っている間に登山口へ着いてしまった。これにはかなり拍子抜けだった。
 目の前には車で登ってきた林道の延長と思われる道が二股で分かれている。
 その林道を下ると予想通り車の駐車場へ戻って来れた。

林道はこんな感じです ミツマタはたくさん咲いていました

 谷の向こう側を親戚一同といった感じのグループが遊歩道を歩いている。荷物をたくさん持っているところを見ると外でお食事会でもするのかな。こんな奥地で大勢集まっている所を見ると、地元の方かも。ここももう少し道路整備をして、あと何か一つ魅力的な物を見つけることができれば人も集まるのに。このままでは結局税金の無駄遣いで終わってしまう。

 このあとは、まだ行ったことがない「しそう よい温泉」へ寄って一風呂浴びる。余り有名ではないがここはお奨め。
 帰りも時間が早かったのかGW渋滞には巻き込まれずに嫁さんの実家へ戻れた。帰ると義妹夫婦一家が来ていて、子供達は家の中を走り回っている。体を休める場所がない〜。(ToT)