北岳・間ノ岳へ初秋の山旅
囲炉裏 (北岳 間ノ岳)

 (北岳 間ノ岳)
●山 名 北岳・間ノ岳
●エリア 山梨県・静岡県
●日 時 2009年(H21)8月22・23日
●天 候 22日 曇りのち晴れ
23日 晴れのち曇り
●メンバー タケさん、森やん、てる
●コース ●コース
−22日−
芦安  5:24
広河原 5:57
二俣  8:22
八本歯のコル 11:20−11:33
北岳山荘 13:03−14:15
中白根山14:46
間ノ岳 15:41−16:00
北岳山荘 17:07

−23日−
北岳山荘 5:00
(途中ティータイムあり)
北岳 6:58−7:20
肩の小屋 7:47−8:00
バットレスの広場 9:00−9:15
二俣 10:00
広河原 11:22−12:30
芦安 13:36




このホームページ内の記録を参考にして山に登られる方は
ご自身の判断と責任において行動されるようお願いいたします


 (北岳 間ノ岳) 地図





 
 7月の連休にタケさん御一行様が挑んだ北岳(僕は別件で用事があり参加できず)。
 しかし、結果は残念ながら肩の小屋までで敗退。初のテント泊も暴風雨に遭うわ山頂は踏めないわもちろん展望などないわで散々な山行だったらしい。

 そんな土産話を聞くと、行くっきゃないでしょ!。ということで今回はリベンジ山行となりました。

 今夏はエルニーニョの影響で例年にない雨が続き、予定していた山行がことごとく中止に追い込まれた。
 前回、山に登ったのは6月の剣山縦走まで遡ることになる。2ヶ月余り空いた山行。 
 こんなんで日本第二位と四位の山を登れるんかいな?。

 肝心な今回のお天気はというと、初日が午前中は雨が残り午後から好転するという予報だった。それを信じて山梨県の芦安へと向かう。
 
 僕は初めての南アルプスで、登山基地である芦安のことはまるで知らない。
 着いてすぐに無料休憩所やまびこホールに向かう。ここは山屋のための建物なのだ。体育館のような高い天井と板張りのホール。すでに十数人が寝袋で寝ている。僕らも空いた場所に寝袋を敷いて寝る。

 時間は短かったが、ひと寝むりし、バス乗り場へと向かう。
 ちょうど乗り合いタクシーの席が空いていたのでそちらへ。

 バスより先行して広河原へと進む。 夜叉神トンネルを抜けると深い谷に対岸からは大きな尾根が飛び込んでくる。
 バスなら1時間かかるところをタクシーは30分ほどで広河原へ着いた。さすがに早い。朝の30分は大きい。



 (北岳 間ノ岳) 芦安   芦安 タクシー  (北岳 間ノ岳)
登山客が集まる芦安駐車場 出発を待つ乗り合いタクシー

広河原  (北岳 間ノ岳)   広河原  (北岳 間ノ岳)
広河原の駐車場 吊り橋前の案内図前(奥は大樺沢)


 (北岳 間ノ岳)



 
 空はどんよりと曇り、時折パラパラと雨が降る。
 吊り橋へ向かい、案内板から北岳方向を眺めるが上部はガスって見えない。
 「天気予報は昼から晴れるって言ってましたけどねぇ」と二人に言いながらも、空を見ると不安になる。

 吊り橋を渡り大樺沢沿いに歩く。気温は高くないが、異常なほど汗が流れ落ちる。それにいつもより体が重い。
 風がないから?、しばらく歩いていないせい?、いやいやこれは最近の不精な生活リズムの現れじゃ〜。(笑)

 登りはじめは樹林帯の中。
 その途中で抜いたグループの中から「囲炉裏の方ですか?」と声をかけられた。
 なかじーさんだ。
 なかじーさんは北岳から農鳥岳へ縦走するグループで歩いていた。
 事前情報でどこかで会えると思っていた。 わかってはいたが会えるととても嬉しい。

 がっちりと握手を交わし「また北岳山荘でお話ししましょう」

 と別れた。しかし、この後は会えず仕舞い。



雪渓  (北岳 間ノ岳) 雪渓  (北岳 間ノ岳)
タケさんたちが7月18日に登ったときの画像(左)と僕らが当日登ったときの画像(右)
雪渓にある大岩の位置から1ヶ月で雪渓がどれだけ減っているかわかる



 
 鉄パイプの橋を渡ったところからしばらくして雪渓が見え始めた。 やはり1ヶ月前に来た森やんは「かなり雪渓がなくなってる」と驚いていた。
 雪渓を歩くことはなく、雪渓の横に付けられた登山道を歩く。
 
 タケさんは足早に先へ先へと進むが、森やんは毎度のことながらカタツムリ歩行。(笑)
 他の登山者を「ごぼう抜き」ならぬ 「ごぼう抜かれ」か。(笑)




雪渓  (北岳 間ノ岳)


雪渓  (北岳 間ノ岳) 鳳凰三山
振り返ると鳳凰三山が見える


 
 やっとのことで二俣までたどり着いた。
 僕らの他にもたくさんの人がここで休憩を取っている。
 上部を見ても北岳はおろかバットレスの「バ」も見えず、八本歯のコルの「は」も見えない。(笑)
 ここで人の流れは二手に分かれ、僕らが向かう八本歯のコル方面は半分以外になる。

 ここからが正念場。
 八本歯のコルまでが今回一番の登り。徐々に角度が厳しくなり木道に変わる頃には、あたりは崖になっていた。
 
 八本歯のコルに到着。風が強い。それに寒い。かいた汗が一気に冷える。ダウンを着込み、遅れ気味の森やんを待つ。熊のように体を揺らしながら、ゆっくりゆっくり登ってくる。「えらいぃ〜!」と雄叫びを上げる。
 晴れていればバットレスが見えるようだが、やはり真っ白で何も見えない。残念。
 
 今日は北岳のピークは巻いてトラバースルートを歩き北岳山荘へと向かう。山荘に到着する頃になって、少しずつ雲がとれだした。



八本歯のコル  (北岳 間ノ岳)
八本歯のコルへの木道


八本歯のコル  (北岳 間ノ岳) 八本歯のコル  (北岳 間ノ岳)
八本歯のコル到着 壊れた森やん(笑)


八本歯のコル  (北岳 間ノ岳)
ガスる八本歯のコル


 (北岳 間ノ岳)  (北岳 間ノ岳)
北岳山荘へのトラバースルート 森やんを待つタケさん


 (北岳 間ノ岳)  (北岳 間ノ岳)
トウヤクリンドウ(らしい) ミヤマアキノキリンソウ(らしい)
 
 (北岳 間ノ岳)
ヨツバシオガマ(らしい)


 (北岳 間ノ岳)
北岳山荘が近くなって少しずつガスが取れだした



 
 北岳山荘に到着。
 早速、宿泊の手続きをする。
 「今日は宿泊者が多いので、布団一枚に二人寝てもらいます」。
 何でも今夏は天候不順で、やっとこの週末に天気が良くなると聞きつけた登山客が一気に押し寄せたようだ。僕らもその一人だが…。
 
 指定された部屋へ向かうとすでに半分くらい埋まっている。
 腰を下ろし、受付で買ったビールを開ける。
 グビグビっと一杯。うまい!。

 今日はもうすることがないので部屋で横になっていたら、タケさんが外から帰ってきて「晴れてきたぞ!。間ノ岳へ行こう!」と言い出した。本当は明日の早朝に回る予定だった。たまたま隣になったグループが間ノ岳へ行くというので、居ても立ってもいられなくなったか。

 いつでも勝手なんだから〜!。




北岳小屋 (北岳 間ノ岳) 北岳小屋 (北岳 間ノ岳)
宿泊の手続き中 ビールで一息ついたはずが…


 (北岳 間ノ岳) (北岳 間ノ岳)
宿から出るとご覧の通りのお天気に! 間ノ岳へ向けて歩き出す



 
 外へ出ると、確かに風景が一変!。太陽の光が降り注ぎ、覆っていた雲は風景を飾るアイテムと代わる。
 360度の展望!。
 目の前にはどっしりと腰を据えた北岳が〜!。
 「すげぇ〜!すげぇ〜!」。テンションは一気に上昇!。

 よし、間ノ岳へ行くぞ!と気合いが入る。
 しかし、時間はすでに2時を回っている。エアリアタイムでも往復3時間20分。急がないと時間がない。
 山荘にいるという森やんを残して、タケさんと二人で足早に向かう。
 中白根山を越えると、間ノ岳の全容が見える。北岳の鋭い峰とは違い、おおらかでどっしりとした姿に一目で気に入ってしまった。




(北岳 間ノ岳)


(北岳 間ノ岳)


(北岳 間ノ岳)


(北岳 間ノ岳)
どっしりと構える間ノ岳


(北岳 間ノ岳)


(北岳 間ノ岳)
間ノ岳への稜線で振り返るとこんな素晴らしい風景が待っていた!


(北岳 間ノ岳)
時折、ガスって見えなくなるが一瞬だけ。



 
 尾根沿いに少しずつ登り詰め3時40分に間ノ岳山頂。
 山頂は広くガスに巻かれるとやばそう。
 ここから主脈は西へ。
 農鳥岳へは南へと別れる。
 農鳥岳を望む。 両肩を怒らせたような「ごつい山」。
 その背後には荒川三山(と思う)、塩見岳(と思う)など名だたる山が一望できる。 東にはどーん!と富士山も。

 次に来たときは、農鳥岳を目指しこのルートを歩いてみたい。

 宿で隣になったグループも同じ頃に着いた。お互い山頂プレートを入れて記念撮影のしあいっこ。

 気の向くままに、この大展望を眺めていたいが時間がない。
 後ろ髪を引かれるように間ノ岳山頂をあとにする。
 「また来ます」。





(北岳 間ノ岳)
この笑顔から満足度がわかっていただけるでしょうか(笑)


(北岳 間ノ岳) (北岳 間ノ岳)
   
(北岳 間ノ岳) (北岳 間ノ岳)


(北岳 間ノ岳)
農鳥岳



(北岳 間ノ岳) (北岳 間ノ岳)


(北岳 間ノ岳)
北岳を眺めるタケさん


(北岳 間ノ岳)
間ノ岳上空にレンズ雲が現れた



(北岳 間ノ岳) (北岳 間ノ岳)
仙丈ヶ岳(左)と甲斐駒ヶ岳(右) 遠方に中央アルプスも見える



(北岳 間ノ岳)
出発したときとは違う表情を見せる北岳


(北岳 間ノ岳) 北岳小屋
山荘内は足の踏み場もないほどの混雑ぶり



 
 北岳山荘へ戻るとすぐに食事。
 宿泊者はさらにふくれあがり、通路も人でごった返している。
 この夜の食事は6交代制。1回で60人だからざっと360人近くの人が泊まっているということか。

 部屋に戻ると湿布の匂いと人の熱気で劣悪な環境に…。これで一晩過ごすのかと思うと今までのテンションもがた落ち〜。
 しかし、人の体はうまくできていて、匂いはすぐになれてしまった。 暑さは慣れなかったが…。
 早々に就寝。
 結局、一眠りできたものの、10時過ぎから2時頃まで寝られず、四方との陣取り合戦に労力を費やす羽目に…。






 −2日目(23日)−





 
 誰かのアラームが鳴ったと思ったら、あちこちでごそごそと動き出した。
 時間は3時半頃。
 僕らは日の出時間に合わせて起き、支度をし部屋を出た。

 小屋の方から「今日はとても風が強いから、稜線上は避けて歩くようにしてください」と言われた。

 外へ出ると室内とは一変!。風が吹き荒れ寒い!。ダウンと毛糸の帽子に手袋をはめ完全武装。
 稜線上に上がるとさらに突風が体を押す。すごい力だ。 でもここまで上がらないと綺麗にご来光が見えない。
 鐘の所まで移動する。
 みな、背中を丸め体を揺らしながら待っている。

 右手に笠雲を乗せた富士山が静かに朝を待つ。

 太陽が出る東の方角はオレンジ色に雲が輝いている。その太陽へ向かって雲が流れていく様は見ていて飽きない。

 やがて太陽が顔を出し、あちこちでシャッターを切る音がする。
 今日一日の始まり。「新しい朝がきた。希望の朝が♪」。ラジオ体操の始まりの曲そのままの気分。





(北岳 間ノ岳)
稜線上へ上がると強風に煽られまっすぐ立っていられない


(北岳 間ノ岳)


(北岳 間ノ岳) 夜明け
今日一日の始まり(右手に富士山)



(北岳 間ノ岳) (北岳 間ノ岳)


 
(北岳 間ノ岳)




(北岳 間ノ岳) (北岳 間ノ岳) (北岳 間ノ岳)



(北岳 間ノ岳) (北岳 間ノ岳) 北岳の肩



 
 そのまま、北岳へ向けて歩き出すが、何も口に入れていないので、途中でティータイムと洒落こむ。
 お湯を沸かし温かいカフェオレをいただく。
 富士山と朝日を眺めながらのカフェオレは贅沢な時間だった。

 北岳との距離を詰めるにつれ、仰ぎ見るような角度になる。
 さすが鋭鋒の斜面。
 一気に高度を上げ、山頂とほぼ同じ高さの細いガラ場に出た。

 「ここ!ここ!。ヤマケイで載っていた場所」

 ここに立って後ろから望遠で撮ると間ノ岳が迫って見える…はず。
 パチ!パチ!。こんなもん?。うーん、ちょっと違うような…。 何枚撮っても同じような構図にはならない。
 やはりプロが撮るようにはいかないなぁ〜。

 そして山頂へ。
 広い山頂は人でごった返している。





(北岳 間ノ岳)
山頂をバックに記念撮影


(北岳 間ノ岳)


(北岳 間ノ岳)
登ってきた道を振り返る



 
 山頂からの展望は最高で、富士山は言うに及ばず、昨日歩いた間ノ岳からその後ろには南アルプスの重鎮達が連なり、さらに西には中央アルプス、手前には手に取るようにある仙丈ヶ岳、岩稜の甲斐駒ヶ岳、ずっと後ろには北アルプスの名だたる山々(特に槍は目立つ!)、北には八ヶ岳、その手前には鳳凰三山。

 まるで百名山のオールスター戦のよう。

 どれも登りたい山ばかり。今後の選定は大変だ!。(笑)





(北岳 間ノ岳) 北岳山頂
人でごった返す北岳山頂


(北岳 間ノ岳) 北岳山頂


(北岳 間ノ岳)


(北岳 間ノ岳)
肩の小屋が見えてきた


(北岳 間ノ岳)



 
 山頂をあとにし、下山にかかる。
 もうこの雄大な景色とおさらばしなければいけないのかと思うと、ちょっと寂しかったが、次回の楽しみに取っておこうと心に決め、次なる目的地、肩の小屋へと向かう。

 今日、登ってくる人も多く、それこそ老若男女。小学生低学年の男の子も元気に登っている。

 いつかはこの山に子供と一緒に登れたら…。
 
 肩の小屋に到着。
 いきなり失礼だが、トイレのいい臭いが鼻につく。

 タケさんと森やんは、ここまで来て敗退した場所。「天気やったらこんな風景が見れたんやー」と辺りを見回す。
 このときも4張りほどのテントがあった。

 二人とも山を始めて2年足らずなのに暴風雨の中のテント泊なんて、すごい経験をしている。



(北岳 間ノ岳) 北岳の肩 (北岳 間ノ岳) 北岳の肩


鳳凰三山 甲斐駒ヶ岳 仙丈ヶ岳 (北岳 間ノ岳)


富士山 (北岳 間ノ岳)


(北岳 間ノ岳)
仙丈ヶ岳をバックに歩くタケさん


(北岳 間ノ岳)


(北岳 間ノ岳)


(北岳 間ノ岳) バットレス



 
 広い尾根を下り小太郎山、白根御池小屋への道を見送り、来たときに通った大樺沢の二俣へ向かう。尾根から道がはずれると、途端に風がなくなり、暑さが戻ってくる。

 途中でバットレスが真正面に見える広場でブランチ。
 バットレスへ行くときはここから向かうのかな?。
 歩いてきた北岳からの尾根からうろこ雲が連なって流れていく。じっと見ていても飽きない。「秋の空やなぁ〜」と北岳山荘のお弁当をぱくつく。



(北岳 間ノ岳) バットレス


(北岳 間ノ岳)


(北岳 間ノ岳) バットレス


(北岳 間ノ岳)


(北岳 間ノ岳)



 
 雪渓の二俣までたどり着き休憩、小川を見つけては休憩と、こまめに休憩を重ねて広河原へ戻った。
 来たときとは違い、吊り橋から北岳が綺麗に見える。
 
 バスの時間まで1時間ほどあった。缶ジュースで一息つく。のどかな時間が流れる。
 一番前の席を陣取り、12時30分にバスは出発。
 一時間後に芦安へ着いた。



(北岳 間ノ岳) 広河原到着 (北岳 間ノ岳)


味仙 味仙 台湾ラーメン



 
 温泉は金山沢温泉が車で一杯だったので、白根桃源天笑閣へ。
 二日間の汗を流してさっぱりさせて帰路へ。
 途中、駒ヶ根SAで北岳や間ノ岳が見える展望台へ寄り眺める。8時間前にあのてっぺんにいたんだと思うと不思議な感じ。
 
 夕飯は出発前から決まっている。
 名古屋の味仙。タケさん一押しのお店だ。
 唐辛子が浮いている台湾ラーメンで有名。とっても辛いのだがミンチとニラがのっていて癖になる味。
 他にニンニク入り炒飯、手羽先、青菜炒め、アサリ炒め、麻婆飯、鶏唐のあんかけなどなど。青菜炒め以外はどれも辛く、食べ続けていると舌が麻痺して…。(笑)
 それでも食べ続けられるってのは?。辛いけどどれも美味しくいただけました。
 しかし、翌日は悲惨でしたが。←いろんな意味で。(笑)
 
 初めての南アルプスは、空の変化を味方に付け、山の奥深さを堪能できた二日間でした。
 これが1回目。これからどこまで踏み込んでいけるか。楽しみだ!。