弥山川ハイク 滝と鉄梯子の競演
弥山川ハイク 滝と鉄梯子の競演

一の滝を撮るしんさん ●エリア:奈良県
●日 時:2007年(H19)9月9日
●天 候:晴れのち曇り一時雨
●メンバー:kissyan、しんさん、春風さん、てる
●コース:
熊渡5:30
白川八丁6:10
一の滝8:04
双門滝の滝見台9:26
迷い岳との分岐10:01
河原小屋11:35
狼平13:28−14:25
栃尾辻と熊渡の分岐地点15:18
林道終点16:23
熊渡16:50




このホームページ内に報告している記録を参考にして山に登られる方は
ご自身の判断と責任において行動されるようお願いいたします
報告内容についてはあくまでも参考程度にとどめてください


弥山川ハイク 滝と鉄梯子の競演




弥山川ハイク 滝と鉄梯子の競演
熊渡を出発


 この弥山川のルートを知ったのは大峰を歩き始めた7〜8年前。名瀑百選にも選ばれた双門滝や梯子の画像はよく雑誌などでも載っていた。しかし、登る機会がなくやっと今回、pikkuさんの発案から弥山川ハイクが実現しました。
 ところが、言い出しっぺであるpikkuさんは直前になって都合で行けなくなり、合計4人で向かうことに。

 前夜、しんさん、春風さん、そして今回僕は初めてお会いするkissyanと合流。kissyanはこのルートを毎年登っていて、今回で7〜8回目だそうだ。
 
 このルートは熊渡から狼平まででも標高差およそ1,000m。それも一気に高度を稼ぐ場所が随所にあり、体力勝負はあきらか。
 今回は同じルートを沢ちゃぷ隊と称してこごせさん、粂おやじさん、えるさん、ハラッチさんが沢登りで歩くことになっている。


【5時30分】熊渡出発
 長丁場になるということで、予定してた熊渡出発を7時から5時半に変更。結果的にはこれが正解だった。
 熊渡の橋の前はよく通っていたのに、ここが熊渡だと、このとき初めて知った。(^^;
 橋の前の空きスペースに車を止める。すでに1台止まっている。支度を調えて出発。
 昨年までは林道終点まで車が入れたそうだが、今は入口にチェーンがかけられていて入れない。車だと10分もかからない道を40分近くかけて歩く。
 今回は買ったばかりのデジカメを持ってきた。canon ixy digital 900 is。すでに先日後継機である910isがでたばかりだが、28mmで撮影できる数少ないコンパクトデジカメで値段も安くなってきて、ここが買い!と購入したのでした。しかし、いきなり悲劇が待ちかまえているとは知るよしもなかった…。


弥山川ハイク 滝と鉄梯子の競演
リアリティな双門コース案内図


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以前は通行できなかったことが
書かれてたのか、その文字は
切られていた


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林道終盤の開けたところ


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石で埋もれた白川八丁


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ガマ滝


【6時10分】白川八丁
 トサカ尾の壁面に大規模な岩壁が見えた。アプローチが容易であれば有名ゲレンデになったかも。

 林道終点近くの開けた場所から河原へ下る道を選ぶ。河原はすぐで、ガラ場と化した沢が広がっている。ここが白川八丁。ところが水はまったくなく、拍子抜け。
 水が見えたのはガマ滝と呼ばれる深い釜のある場所近くになってから。ガマ滝にしろ、この先に出てくる釜にしろ水が澄んでいてとても綺麗だった。

 ガマ滝からは登山道が山の斜面に沿って延びている。発電施設のある小さなダムを通り過ぎると弥山川名物、鉄梯子が現れる。整備されたと聞いたけど、結構古くてどれも錆びてまっ茶っ茶。中には錆びすぎて穴が空いている梯子もあり、誰がいつ落ちるかロシアンルーレット状態に怖々歩く。 結局、全行程の中で、この付近の鉄梯子だけが昔のままだった。

 kissyanが心配していた徒渉も、水量がそれほど多くなく、石伝いに飛び越える。春風さんだけは慎重を期して、裸足で徒渉した。
 水量が多ければ、へつらなければ行けない箇所で、kissyanが「本当ならここ(高い位置を示して)を歩くんだ」と説明してくれた。

 kissyanは僕らを先導しつつ、春風さんのサポートに献身的についてくれた。お陰で僕は見ているだけでデジカメで景色を撮りまくる。


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梯子の崩落が続く


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一番怖かった鉄梯子の場所
画像よりもっと傾いていて
外へ滑り落ちそうだった


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清流にカツラあり


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ここでちょっといっぷく


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裸足になって徒渉する春風さん



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kissyanの先導で的確にコースに乗れた



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【8時04分】一の滝
 登山道に「双門弥山線歩道」の道標があった。この難路に「歩道」は当てはまらないんじゃないの?っと突っ込みたくなるのは僕だけ?。(^^;
沢から少し登りかぶった岩壁を見上げながら、回り込むといきなり一の滝が現れた。普通、滝を見るときは下から見上げるか、上から俯瞰するかが多いのだが、ここは中段から、しかも間近に見れるとあって迫力満点!。
 落差のある2段の滝。1段目には、はっきりは見えないが大きな釜があるように見える。
 もちろんここでいっぷくする。
 ここだけは気温が5度くらい低いんじゃないの?と思えるほど涼しい。←実際はそんなことないと思いますが。(^^;
 目の前には新しい吊り橋がかかっている。しんさんが「声がしない?」と聞いてくる。僕には聞こえなかったが、すでに近くまでこごせ隊が近づきつつあった。


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迫力の一の滝


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登山道の幅はあるけど落ちたら終わり


弥山川ハイク 滝と鉄梯子の競演
遠目でしか見ることができない澄んだ淵


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岩のトンネル


 一の滝を大きく巻いて登ると、やはり声が聞こえてくる。下を見ると先ほど僕らが休憩した一の滝の前で誰かが休憩しているのが見えた。
 いよいよ本格的に鉄梯子のお出まし。岩場もこの鉄梯子も多いと知っていたので、今回は沢用の手袋を着装。


弥山川ハイク 滝と鉄梯子の競演
こんな長〜い梯子や


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こんな壁面を巻くような梯子や


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こんな細い岩場を登る梯子など様々です


弥山川ハイク 滝と鉄梯子の競演
右上画像の足下を撮影


 まぁこれだけよく梯子をつけたなと感心するほど、次々に現れる鉄梯子。設置するときヘリで運んだとしても、ある程度の移動は人間の力で運ばないといけないだろう。しかし、この梯子がなければまさにアルパインの世界。狼平まで数時間で行けるのは梯子があるから。つけてくれた人にプチ感謝する。(^^)
 
 途中で岩場の登りきったところで急に辺りが開けた。思わずおぉ!と声が上がる。歩いてきたルートが一望できる絶景地だ。遠く観音平や観音峰など見える。僕でなくとも思わずゆっくりと展望を眺めシャッターを切りたくなる場所だが、生憎、とても狭くて一人一人が順番に先へ進まないと次の人が見ることができない。後ろ髪を引かれるように先へ進む。


弥山川ハイク 滝と鉄梯子の競演   弥山川ハイク 滝と鉄梯子の競演
数少ない展望台から見えた弥山川のルート 左画像の周りはこんなに狭いです


【9時26分】双門滝の滝見台
 さすがにこの辺りまで来るとさわやかな風が流れている。すでに汗が噴き出して、容赦なく体内から水分を排出してくれている。余分な脂肪や悪いものまで一緒に出てくれると助かるのだけれど、それはなかなか出てくれない。(^^;
 今回も暑さ対策でスポーツドリンク2Lとお茶を1Lの合計3L担ぎ上げてきた。ザックの重さのほとんどを占めているみたい。(^^; しかしそれも見る見るうちになくなっていく。3週間前に登った大山まで3ヶ月歩かなかったブランクとクーラーで過ごしすぎた体が相まって、今回も厳しい山行。(~_~;)

 先を歩いていたしんさんが身を乗り出して撮影してる。目線の先は双門滝があった。しかし、この滝見台は断崖絶壁の上にあるようで、柵などはなく踏み外せば間違いなく弥山川ではなく三途の川へ行ける。(^^; 。
 双門滝を撮影するのは結構難しく、枝木がじゃましてなかなかいいアングルがない。結局、下画像が一番のベストショットになった。
 よくみると直瀑ではなく、岩の間を何段も落ちながら流れているのがわかる。下から見上げたらさぞかし迫力のある風景が楽しめるだろうなと思う。行きたいなぁ〜。


弥山川ハイク 滝と鉄梯子の競演


弥山川ハイク 滝と鉄梯子の競演
双門滝を撮影するお二人








弥山川ハイク 滝と鉄梯子の競演   弥山川ハイク 滝と鉄梯子の競演
遭難脾のある場所から頂仙岳を望む プレートに刻まれた遭難脾


弥山川ハイク 滝と鉄梯子の競演
夏山登山道からは続々と人が上がってくる


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【10時01分】迷い岳との分岐
 滝見台を出発しさらに登る。
 遭難脾のある場所は頂仙岳がよく見えた。
 木の種類が変わったのか、ただ単に木が間引かれているのか雰囲気が変わったなぁと思ったところが迷い岳と狼平への分岐地点だった。
 少し開けていて登ってきた方角が開けている。観音平からずっと奧の吉野の街まで見通せる。右を見ればバリゴヤの頭、稲村ヶ岳など大峰の主脈が見える。
 かなりバテ気味の春風さんにしんさんがアミノバイタルゼリーや粉末など差し出している。


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弥山川ハイク 滝と鉄梯子の競演
今度は徐々に下っていく


 狼平へはここから見える鉄梯子を歩き、徐々に下っていく。
 降りきったところで再び沢と合流。ここでも一息つく。この場所は落ち着いて腰掛けができるいい場所だ。

 休憩していると声が聞こえた。現れたグループはやはりこごせ隊だった。
 こごせさんは僕らを見て驚いていた。予定では僕らの方があとから登るはずだったからだ。
 僕はこごせさんを始めとして、粂おやじさん、えるさん、ハラッチさんとも初対面。

 ここから一緒に出発する。
 ここでトラブル発生!。買ったばかりのデジカメを鉄梯子にぶつけてしまった。ボディへの傷だけなら仕方ないかで済ませれるのだが、何とレンズに傷がいってしまった。一気にテンションが下がる。(/_;)
 幸い、撮影した画像には一目で傷だとわかるような線は写ってなかった。

 こごせ隊は沢靴で来られているので、沢をジャブジャブと進む。暑いので気持ちよさそう〜。こっちは汗だく。(~_~;)


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弥山川ハイク 滝と鉄梯子の競演
再び沢へ降り立ち、ほっこりするお二人


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こごせ隊が追いついてきた


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【11時35分】河原小屋
 河原小屋でも小休止。立派な小屋でとても綺麗。
 ここから狼平までは、それほどアップダウンはないものの、徒渉が多く目印のテープを見失わないように歩くことになる。増水していたらかなり大変かも。
 最後に期待?していた鉄杭の空中浮遊はかなりあっけなく通過。もっと高さがあって怖々歩くのかと思っていた。残念。


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 河原小屋
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河原小屋の辺りにはトリカブトが咲いていた


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登山者数計測実施中と書かれたBOX


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こごせ隊は別名じゃぶじゃぶ隊と銘打って進んでいく


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鎖場も超余裕のしんさん(^^;


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鎖場の上にある岩場から
ゴルジェを撮影するkissyan


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期待した空中浮遊は空振りに終わった…?


【13時28分】狼平到着
 河原小屋から狼平までは、これまでと比べても高度差はさほどなく時間的にも楽勝でサクッと行けるかと思いきやこれが意外と時間を食ってしまった。
 狼平。ホームページなどでここの風景を何度も見た。一度、来てみたかった場所だ。人工的に伐採されたのか自然でこうなったのかは知らないけど、小屋の周りは開けた空き地がある。山の傾斜も緩やかでこの空間が落ち着いた雰囲気を醸し出している。
 今日は短い滞在だけれど、できることならもっと長い時間、それも四季それぞれの色をここで見てみたい。

 僕らを追い抜いたこごせ隊はすでにお昼の準備中。僕らも近くで荷を下ろしお昼の準備にかかる。
 でもまず、靴を脱いで熱した足を冷やすことにした。思いの外、水が冷たく感じる。10秒もつけていれば足が痺れてくる。
 そんなことをしているうちに雨がポツポツ落ちだした。慌てて、みな撤収し小屋へと向かう。幸い、たいした降りではなかったけど、結局小屋の中でお昼を食べることになった。
 こごせ隊のお昼はゴージャスで、ラーメンに、粂おやじさんが料理する肉味噌と野菜の炒め物が出てきた。僕らもよばれる。「山に登るのはこれ(ゴージャスな昼食)があるからや」とこごせさんが焼酎片手に笑う。(^Q^)


弥山川ハイク 滝と鉄梯子の競演
狼平へ到着


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料理長は粂おやじさん



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笑い声が絶えない小屋の中(^^;


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定番バンダナショット


【14時25分】狼平を出発
 かなり遅くなってしまった。僕らは先に出発する。
 帰るルートは栃尾辻方面へ歩いて、途中からカナビキ尾根に入り、そのまま熊渡への林道へと下る予定。
 以前は足跡も薄く不明瞭な道だったようだが、最近はよく歩かれているようでkissyanの提案でこのルートに決めた。

 高崎横手の稜線上で明星ヶ岳へ向かう案内図があった。このルートは近年整備されたそうで、弥山・八経ヶ岳・明星ヶ岳と近畿最高穂の山を縦走することができる。


弥山川ハイク 滝と鉄梯子の競演


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大峰を象徴する黄色の道標


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栃尾辻と熊渡の分岐地点

【15時18分】栃尾辻と熊渡の分岐地点
 森の木々はトウヒやシラベが多く、大台ヶ原のそれに雰囲気が似ている。同じく立ち枯れや倒木も多い。天候や鹿の影響がここにもあるのかなと思ったりした。
 進むにつれてブナが増えてくる。栃尾辻と熊渡の分岐地点までくると、大木が増え、深いブナの森になる。大峰らしくないブナの森に思わず見入ってしまう。
 この分岐から熊渡へ下るカナビキ尾根の道は、どちらかと言えばマイナーな道のようで、後から来たこごせ隊のえるさんが目印のテープがないと言っていた。栃尾辻へ向かう人が間違って下らないようにとテープを外しているのかも。
 分岐からはわかりにくい熊渡への道も歩くと次第に踏み跡が明確になり、途中からは急激に下っていく。
 熊渡へのこの道は最初は登山者がつけた道、途中からは杉や檜の伐採に使用する杣道のような感じに変わっていく。
 カナビキ尾根を挟んで右へ左へ道は振りながら徐々に下る。


弥山川ハイク 滝と鉄梯子の競演
熊渡への下り始め


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【16時23分】林道終点
【16時50分】熊渡
 林道終点にたどり着くと、先発していたこごせ隊が休憩していた。
 あとは熊渡まで林道を歩くだけ。…なのだが、毎度の事ながら、林道は行きよりも帰りが長く感じる。林道終点まで残っていた体力は林道で吸い取られ熊渡についたときは抜け殻になっていた。(^^; ほぼ12時間行動。これだけ長いハイクは久しぶり。
 こごせ隊と別れて僕らは予定していた「天の川温泉」へ向かう。
 汗を流して帰路につく。御所を抜けた辺りから大粒の雨が。天気は不安定だったが何とかもってくれてよかったと思った瞬間だった。