七種薬師 地獄の鎌尾根は危険がいっぱい
七種薬師 地獄の鎌尾根は危険がいっぱい

七種薬師 地獄の鎌尾根は危険がいっぱい
●山 名 七種薬師
●エリア 兵庫県
●日 時 2008年(H20)6月1日
●天 候 晴れ
●メンバー pikkuさん、てる
●コース  村田牧場 6:36
 地獄鎌尾根 7:34
 大岩壁 7:43
 十字峰 8:15
 七種薬師 8:33−8:53
 十字峰 9:11
 P335 10:06
 ゴリラ岩 10:10−10:24
 村田牧場 10:45




このホームページ内に報告している記録を参考にして山に登られる方は
ご自身の判断と責任において行動されるようお願いいたします
報告内容についてはあくまでも参考程度にとどめてください


七種薬師 地獄の鎌尾根は危険がいっぱい






 
七種薬師 地獄の鎌尾根は危険がいっぱい
例えばこんな風に見られているとか?


 1ヶ月ちょっとぶりの山。
 しかし、許された時間は午前中+α。午後は子供たちと遊ぶ時間に充てられている。
 ならば朝早く出て歩く時間を有効に割こうとプランを練る。毎度のことだが…。
 今回は七種薬師山塊の一つ、地獄鎌尾根を歩いてきました。なかなかのネーミングです。
 このコースは中庄谷さん著書「低山ワールドを楽しむ」に載っていたこともあり、かなり前から知っていました。2005年にはこの東側の尾根を七種薬師まで歩いています。

 早朝5時。pikkuさんを乗せて中国道を西へ。福崎ICを降りて夢前町前之庄から明王寺川に沿って車を走らせる。前日の雨の影響が残るのか山間は霧が深い。
 牛舎が現れ、もろ敷地内を、そろりそろりと車を走らせる。 ちと迷ったもののなんとか登山口?までたどり着けた。
 村田牧場というのだそうだが牛の数が半端じゃない。こんなたくさんの牛、見たことない。驚きと同時に容赦なく入ってくる香しい臭い?に頭がくらくらしてくる。 出発の段取りをしている間も牛はじっとこちらを見ている。

 道の横には「薬師」と書かれた赤いプレートがあった。その下には何やら警告を示す看板が吊してある。「有害」「注意」「此の」「設置して居ます」。まるで連想ゲームみたいだが、あまりいいものではなさそう。


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最後の牛舎前にある看板 看板の拡大図



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池面に写る地獄鎌尾根

 

七種薬師 地獄の鎌尾根は危険がいっぱい
池の縁にある登り口


 林道を少し歩くと右手に池が見えた。ここへ来てもまだ霧がかかっていて、少し幻想的な風景だ。
 昨日の雨の影響か草木に滴が大量についていて、歩くだけでズボンも靴もびちょびちょ。先が思いやられる。
 池の縁からの登り口にも赤プレートがあり、今度は「地獄鎌尾根」と恐ろしい名前が見えた。中庄屋さんの本には「地獄」は付いてなかったが。

 ここから尾根まではまま急斜面でジグザグの踏み跡が続いている。難儀なのは獣道も縦横無尽に交差していること。ただ、ずっと色とりどりのテープが巻かれていて、しっかりと誘導してくれるので心強い。


七種薬師 地獄の鎌尾根は危険がいっぱい



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尾根に乗るとプレートが次々に現れる



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ゴリラ岩の拡大図



 尾根に登ってしまうと今度はシダが登山道を覆う。かき分けながらの歩行。 
 暑くなってきていつものように半袖モードへ。しかし、これが悲劇を生むことになろうとは、このときは知るよしもなかった。内容は後ほど。

 少し開けたところから西側を見ると、下りに使う西尾根にゴリラ岩が見えた。本当にここから見るとゴリラの横顔のように見える!。鼻のポッチリが面白い。最初にこの名前を付けた人に拍手を送りたい。(^^;

 そんなとき、行く手左側でガサッ!と音がしたかと思うと、ブォ!と野太い鳴き声がし思わず身構える。その動物は僕らに驚いたのかシダの中を下っていってくれた。鳴き声からしてイノシシの様子。 その距離10mほど。これほど至近距離で猪と遭遇したことがなかったのですっかりビビってしまった。しばらくの間、こちらも雄叫びを上げて一応威嚇?しながら歩く。
 そのあと、猪が掘ったと見られる土やヌタ場が見られた。ここは猪が多い…。


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猪の遊び場? 道はシダの海に覆われる



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七種薬師

 
七種薬師 地獄の鎌尾根は危険がいっぱい
明神山を望むと一部雲海が残っていた


 細尾根だが雑木が茂ってなかなか展望が見られない。かなり歩いてやっと、中庄谷さんの本の表紙にもなった地獄鎌尾根が見えた。
 見事なナイフリッジ。特に七種薬師側の尾根右側は岩肌が露出しスパッと切れ落ちている。落ちたら最後。ただ、尾根上は細いながらも、それほど気を遣わずとも歩くことができる。これは左側が松などの木が生い茂っていて下が見えないから、怖さが和らぐためだと思う。左右とも同じように切れ落ちていたら…。それはそれでジャンダルムっぽくって楽しいかもー。(^^;
 その先に見える大岩壁が目にとまる。遠目にはほとんど垂壁。とてもプロテクションなしで登れるようには見えないが…。 


七種薬師 地獄の鎌尾根は危険がいっぱい
地獄鎌尾根3丁目



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地獄鎌尾根最後の仕上げはこの大岩壁


七種薬師 地獄の鎌尾根は危険がいっぱい
立派なヌタ場


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大岩壁を登る


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大岩壁からの展望
pikkuさんが登ってきています


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板状節理の岩場


 大岩壁の前に着いた。遠目から見たときよりも傾斜は緩め。板状摂理と呼ばれる岩盤のお陰でフリクションもしっかりかかり、楽ちんに登れる。とはいうものの、一つ間違えばヤバイ場所には変わりない。
 先に登ってpikkuさんを待つ間、遮る物のない展望を楽しむ。車を置いた村田牧場も池も見える。


七種薬師 地獄の鎌尾根は危険がいっぱい


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七種薬師へ向かう途中で見えた地獄鎌尾根


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十字峰から七種薬師への道


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七種薬師でバンダナショット


 十字峰のプレートが先に見えかけたところで、エスケープルートが七種薬師へ延びている。後ほど、十字峰へは戻るのでとりあえずエスケープルートを進む。
 ここからは良く踏まれた縦走路。細かいアップダウンを経て七種薬師へ到着。
 以前来たときは、展望といえば七種槍方面しか見えなかったのに、南側の木々が伐採されて開けてる。そのときに歩いた尾根がよく見える。
 バンダナショットを撮り、少しの休憩後に、十字峰へ向けて来た道を戻る。


七種薬師 地獄の鎌尾根は危険がいっぱい
七種薬師から見える展望


 このエリアはたくさんの人によく歩かれていると思う。迷いそうな所はロープや道標があり、道中はテープが誘導してくれる。
 十字峰の付近もしかり。
 この十字峰から先の七種山までは未踏なので、いずれまた歩いてみたい。
 十字峰からは道標に従って西尾根を下る。ここも地獄鎌尾根同様、細尾根の一本道でトレースに従えば、すんなりとゴリラ岩まで行ける。


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七種薬師 地獄の鎌尾根は危険がいっぱい


七種薬師 地獄の鎌尾根は危険がいっぱい
西尾根も良く踏まれている


七種薬師 地獄の鎌尾根は危険がいっぱい
歩いてきた地獄鎌尾根が一望できる


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地獄鎌尾根とは岩質が違う


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夢前町の村落と明神山がよく見える


七種薬師 地獄の鎌尾根は危険がいっぱい
再びシダの海



七種薬師 地獄の鎌尾根は危険がいっぱい
P335の三角点


 pikkuさんは首筋を押さえて痒がっている。虫に刺されたか?。僕も被害者となっていたのだがまだこの時点ではわからなかった。

 P335を越え順調に下るとゴリラ岩の頭へ出てきた。先へ進まないように示すロープの先にはゴリラの顔が見える… のだが、上から見てもさっぱりわからない。ただの岩塊。地獄鎌尾根から見たときはそのもののように見えたのに。
 下るには少し戻って地獄鎌尾根側の斜面のトレースをたどる。
 ゴリラの顔は広く、左右になだらかに切れ落ちている。目から額にかけてはクライマーなら登ってみたいと思うような垂直の岩壁。
 ここで最後の休憩。ゴリラの鼻の頭に登ったり、ボルダーっぽい格好でポーズを決めたりとちょっと遊ぶ。
 岩塊の一部に、夢前町を望むように小さな御神仏が飾られていた。「村中安全」と台座に記されている。村を眺める場所から見守っておられるようだ。


七種薬師 地獄の鎌尾根は危険がいっぱい
ゴリラ岩の上から覗く


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覗いた画像


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鼻の頭に乗っかってポーズ


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夢前町を守る御神仏


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クライマーpikku健在!
(実際登っているわけではありません)


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地獄鎌尾根から七種薬師までのコース取りが一望


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池方面へ誘導するようにロープが付けられている


七種薬師 地獄の鎌尾根は危険がいっぱい


七種薬師 地獄の鎌尾根は危険がいっぱい
池の前へ出てきて終了〜


 ゴリラ岩を出発し、そのまま尾根をトレースする。
 あとで、pikkuさんに教えてもらったのだが、ここを登ったことがある人の記録には、ゴリラ岩から直接、池の方向へ下るルートを取っているらしい。
 そんなことは知らずに、尾根道を進むがこちらも道は問題なく続いている。
 途中で、尾根道はロープが遮り、池へ向けて誘導している。尾根沿いにも道は続くが、面白味はなさそう。
 下る道は時々、不明瞭になるが適当にバッサバッサとプチヤブコギしながらテープを見つけて歩く。
 出てきたところは、出発時に確認していた場所。短い山歩きは終わった。 

 車に戻って帰り支度をしていると、ズボンに大きなカメムシのような虫がひっついていた。pikkuさんが「マダニや!」と言った。指ではじいても取れない。pikkuさんが掴んで取ってくれた。こんなのに噛まれたと思うとゾッとする。

 しかし、被害はこれだけではすまなかった。
 帰宅後、夜になってから右腕にポツポツと発疹が出てきた。翌朝、その一つ一つが盛り上がり、しかも痒みを伴い広がってくる。
 元重度のアトピー患者だったので、これくらいのことでは特に驚かないのだけれど、なかなか治らなかったことと、山仲間から毛虫の被害ではないかとアドバイスをもらったので、一週間後に皮膚科へ行った。
 原因はやはり毛虫で、草木にいる毛虫の毛に触れた、かぶれと診断された。 この時期は特に被害が多いそうだ。
 処置は抗ヒスタミン剤と錠剤を服用。その後一週間ほどでほとんど治った。

 ネットで調べてみると、毛虫の毛なので、長袖でも付着したまま服を脱ぐと皮膚に付き、それでかぶれることもあるそうだ。脱ぐ前に手ほうきなどで全身を払わなければならないかも。毛が他の衣類に付着して二次被害もあるそうなので結構やっかいだ。
 山登りを始めて十数年たつが毛虫の被害に遭うのは初めて。今まで被害に遭わなかったのはただ単に偶然だったのか。それともこれも温暖化の影響?。
 しかし、暑がりの僕にこれからの時期、長袖を着て歩けというのは拷問に近い。速乾性の長袖シャツを買いに行かなくては…。
 良くも悪くもいろいろ体験した山行でした。


七種薬師 地獄の鎌尾根は危険がいっぱい
2週間後の症状
ほぼ治まってきている