色づき始めた葉を眺めて
大森から桟敷ヶ岳へ

●山 域:京都北山
●日 時:2005年(H17)11月6日
●天 候:曇り時々晴れ
●コース:大森キャンプ場−薬師峠−岩茸山−桟敷ヶ岳−ナベクロ峠−長谷−大森キャンプ場
●メンバー:てる単独




このホームページ内に報告している記録を参考にして山に登られる方は
ご自身の判断と責任において行動されるようお願いいたします
報告内容についてはあくまでも参考程度にとどめてください

カシミール3D GPSルート GPSルート地形図 地域の地図は上記をクリック

 「桟敷ヶ岳」。もう何年前になるだろう。名前に惹かれて登ってみたいなぁと思っていた。その頃は単独で歩くなんて怖くて考えもしなかった。

大森キャンプ場 清滝川にかかる赤い欄干
画像にカーソルを置くと説明文が表示されます
 この一週間前、七面山に登るために前夜テン泊までしたのに、朝起きたら無情の雨。仕方なくそのまま帰ってきた。
 「山登りたい病」の僕を見るに見かねた嫁さんが「登ってきたら?」と一言。本当は午前中に予定していた用事があったが、それを午後に回してもらい無理矢理時間を作った。あーありがたやー、ありがたやー。(^^ゞ 我が家は幸せです。(*^_^*)

 となると限られた時間を有効に使うために早朝自宅発。慣れたパターンだ。(^^; 今回も4時半起きで5時過ぎに出発。
 まだ車がそれほど多くない名神高速を京都南まで走らせる。
 ここからが問題。いつもなら、事前に地図を見て頭の中で登山口までのアプローチを考えるのだが、カーナビに任せっきりで目的地の大森まで入力したら、京見峠という、車がすれ違うのがやっとという細い道路に誘導されてえらい目にあった。(=_=;)
 それでも何とか大森まで到着し、かねちゃんのホームページで以前から知っていた、大森キャンプ場へ車を駐めさせてもらう。
 ちょうど受付が始まりとても可愛い受付の女性に600円の料金を払って気持ちよく出発。(*^_^*) この周辺は車を止める箇所がないので駐車料を支払うのは仕方ないとこだろう。600円が高い安いかは需要と供給のバランスと考えれば仕方のない所?!。

急勾配の林道を駆け上がる
【7時00分】大森キャンプ場を出発
 キャンプ場から少し道を戻り赤い欄干の橋を渡り、林道に入る。
 すぐに堰堤が見える二股に差し掛かり、地形図でも表示してある右を歩こうとしたら立入禁止の立て看板が目に入った。そうなると選択はできず、もう一方の道を歩くことにした。急な坂道だが車輪の轍があることを考えると軽自動車程度の車が入っていそうだ。
 その急坂を登り切ると回転場があり、そこからさきは細い枯れ谷を登ることになる。それも二股に分かれたところで道があやふやになり、適当に見つけた杣道をジグザグに尾根に向かって登る。
朝日が当たる岩屋山への尾根




  植林を抜けた尾根のところで道は獣道程度になりやがて消えた。バリハイの経験と適当な感で尾根に乗れば道があるとふんで、藪をこぐが深すぎて進めず、少し戻って強引にかき分けて登りきると、昔は道だったのか深くえぐれた溝のようなところに出た。その溝には倒木が詰まっていて簡単には渡れない。かなり悪戦苦闘してやっとのことで反対側へ渡った。
 思った通り、反対側にはシダが生い茂る中、かなり浅いながらも踏み跡があり、北へと延びている。再び植林帯の中へ入ると林道に出た。

シダの下には微かな踏み跡が…




 この林道はどうやら先ほどの立入禁止から延びる林道のようだ。
 「↑薬師峠 大森→」と書かれた道標もある。
 薬師峠まではその林道を歩くとあっと言う間に着いた。
薬師峠の分岐 分岐ごとに道標があるとは限らない






【7時49分】薬師峠
 藪こぎした分だけかなり時間をロスした。
 薬師峠からは立派な登山道が導いてくれる。
 すぐ左手に墓があり惟喬親王というお方のお墓だとガイドブックに書いてあった。皇位継承者候補の一人だったそうだが、それにしては荒れているなぁというのが正直な印象。
岩茸山の南側付近の自然林
岩茸山山頂

 道はしっかりしているが、分岐が多く道標がある所無い所があり、その中の一つはT字を左折するのだが、直進を浅い踏み跡が延びていて、グループで雑談などをしながら歩いていると、真っ直ぐに進みそう。
 大抵の山道は尾根を歩くパターンが多いが、ここはほとんどを、わざと尾根をはずすように道が延びている。当然斜面に沿って斜めになっている道の箇所もあり、昨日の雨と相まって滑りやすいこと。前走者らしき人の滑ったあとがあちこちにみられる。
 しばらく歩くと大きな谷に来た。岩茸山の南側にあたるようだ。ブナなどの自然林の中に淡い朝日が立ちこめる北山らしい風景に思わず足を止めて見入る。

 【8時32分】岩茸山山頂
 ほぼ平行ながら徐々に尾根の上へと近づきつつある頃に岩茸山への分岐点に着いた。せっかくなので山頂までピストンすることにする。山頂までは5分ほど。着いてみれば見晴らしも何もない静かな山頂が待っていた。南側にも道が続いていたので、薬師峠からの道に分岐があったのかも知れない。 
広くなだらかな尾根道
 来た道を戻りさらに北へと進む。地形図で見ても広くなった尾根に乗ってからは癒しの光景が広がる。
カントウマムシグサの赤い実が印象的だ

 ここでちょっとアクシデント。コンパスが狂ってしまった。地形図になれるよういつも地形図とコンパスは手元に持って歩いているのだが、見ると30度の幅がどうしても止まらず滑るように飛んでしまう。
 今回はメジャーなルートを選択したのであまりコンパスのお世話にならずに済んだが、バリハイだったら冷や汗ものだったかも。



 尾根が平坦なので木々のトンネルから道が延びていくのが見える。見通しがあるというのは感覚的に安心感が生まれて、ゆったりと歩くことができる。
 そしてその先にはパッと開けた展望が。鉄塔だ。どこでも鉄塔のある付近は電線に木々が触れないように伐採してあるので展望がいい。

山頂までもうすぐ

山頂で出会ったお二人と記念撮影

【9時08分−37分】桟敷ヶ岳山頂
 鉄塔から桟敷ヶ岳山頂へはすぐだ。広く開けてた山頂だが展望は東側の一部に見れるだけ。三角点と桟敷ヶ岳の山頂プレートがたくさん掲げてある。木の切り株に腰を下ろして休憩。持ってきたテルモスを取り出してコーヒーを入れようとしたとき、同じルートから男性二人が歩いてきた。
 その一人が「シャッターを押してもらえますか?」と声をかけられたのが事の始まりで、僕のザックに付けてある囲炉裏のワッペンを見て「囲炉裏の人ですね」と会話が始まった。
 関西の山行報告(ホームページ)なら囲炉裏のメンバーがほとんど網羅していると言っても過言ではない。お二人もよく仲間のホームページを見ていると言っておられた。そう聞くとこっちも嬉しくなる。(^^)
 お二人はこの春にここから狼峠を経て歩いたときに雪に阻まれ敗退しているそうで、そのリベンジにと今回やってきたそうだ。
紅葉はまだまだこれからといった感じ

 囲炉裏の会にも興味があるということだったので、いつか再会できる日を楽しみに別れた。…と思ったら道を間違えて戻ってきた。(^^; 真東に下るルートを選ぶつもりが北へのナベクロ峠へ向いていたとか。その道をもう一組の年配のグループの人に教えてもらって無事狼峠へ下っていった。そのもう一組の年配グループの人たちはここから花脊へと歩くらしい。

ナベクロ峠への小径
 あまり時間がないので、先を急ぐ。
 ナベクロ峠への道はそれまでとは違って一気に道幅が細くなる。枝葉も背丈ほどの高さに生い茂り、人があまり歩かれていないことを物語っているよう。個人的にはこんな道が好きだが。
 ただ、そうなると迷いやすくなる確率は高くなり、ナベクロ峠が目の前というところで、道を踏み外してしまい尾根に直上してしまった。位置は把握していたのでこのまま南東へ下る尾根を下ろうかと思ったが、時間がないので冒険もできないので、元来た道を引き返し、歩くべき道を見つけた。

祖父谷峠方面が見える

 
ナベクロ峠 大森への下り始め 涸れ谷の中を歩く
【10時09分】ナベクロ峠
 祖父谷峠への道と飯盛山への城丹国境尾根との分岐にあたるナベクロ峠に到着。周りは植林に囲まれている。
 飯盛山への道は道標こそ示されていないものの踏み跡はしっかりありそれを進む。
 鬱蒼と茂る植林帯の中は薄暗くてあまり気持ちのいいものではない。すぐに地形図でも示されている大森への分岐に差し掛かる。ちょうど、その大森から登ってきたグループとすれ違った。
 最初は谷も広く水気はまったくないが、そのうちに岩がゴロゴロし始めて水がチョロチョロ見え出す頃に道は怪しくなってくる。

どこが道やらさっぱりわからない(=_=;)


林道へ出てホッとする
 適当にテープも巻かれているのだが、谷の中に道があるので、どこで山肌に道がスイッチするのか、見極めるのに神経を使う。
 結局、踏み跡は谷からはずれることはなく、それに従ってそのまま進むのだが、踏み跡も怪しくなり藪の中へと消えていった。辺りを見ても道があるようには見えず、獣道か踏み跡かわからないような箇所を手足全体を使ってかき分けながら進む。朝露でズボンはドロドロ。踏み抜いた倒木に足を取られて抜けなくなったり、岩コロに足を取られて転倒したり、棘に引っかかれて、か弱い肌に飛行機雲のような白い筋が付いたりと、思っても見なかった展開に「助けて〜!」と叫びたくなりそうになる。(^^;
 やっとのことで杣道を見つけて脱出!。この杣道も巻いている様子はないが、どこかに杣道があったのかも。そうでなければ、これがエアリアの実線か?と首をかしげたくなるような場所だった。

鉄塔のあった尾根を眺める

【11時08分】大森キャンプ場に到着
 杣道の先には林道が延びていてあとは快調に歩くペースをあげる。地形図にあるP765方面へ延びる林道が別れて登っていく。関電の巡視用かもしれない。
 大森キャンプ場に着くと出発する頃とは違って、キャンパーの賑やかな声が響き渡る。受付の人にお礼を言ってキャンプ場をあとにした。
 162号線沿いにある高雄では紅葉を先取りする観光客の車でいっぱいだった。まだ紅葉とはほど遠いのだが。

 今回のコースは出だしから立入禁止で僕が歩いたコースしか選べません。大森への下りも道が不明瞭ということで一般向けではないでしょう。(^^; 薬師峠から桟敷ヶ岳までの道沿いは京都北山というにはふさわしい、風情のある風景が堪能できます。雪の頃に歩いてみたいです。