初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走
初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走

初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走
●山 名 山上ヶ岳・稲村ヶ岳
●エリア 奈良県
●日 時 2008年(H20)9月7日
●天 候 曇り時々晴れのち雨
●メンバー タケさん、森やん、てる
●コース 大峯大橋8:09
洞辻茶屋9:47−10:12
鐘掛岩10:18−10:44
西の覗き11:07−11:15
山上ヶ岳(大峯山寺)11:32
レンゲ辻12:10
稲村小屋12:55−13:50
稲村ヶ岳14:19−14:33
法力峠16:04
大峯大橋17時頃




このホームページ内に報告している記録を参考にして山に登られる方は
ご自身の判断と責任において行動されるようお願いいたします
報告内容についてはあくまでも参考程度にとどめてください


初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走





 タケさんとは仕事上のお付き合い。
 そのタケさんが山を始めたと知ったのは今年に入ってから。
それを知って以来、仕事の話はそっちのけ!。事務所へ伺うと山の地図を広げて山談義。
 当然、山にご一緒しようということになる。
が、二人だと相性が悪いのか企画するとその日は雨。今回やっと実現しました。
 
 今回の目的はただ単に山へ一緒に登るという理由だけではなく、10月の遠征のための練習も兼ねました。
なのでそこそこの荷物を担いで距離を歩くと言うことを重点に、選んだ山が山上ヶ岳と稲村ヶ岳を繋ぐロングルート。

その距離18km。

 タケさんの他に同じ会社の森やんも参加。
何を隠そう、10月の遠征先は森やんが言い出しっぺなのです。 






 前夜、宴会で帰宅したのは午前2時半。
そのまま支度をしながらごそごそしていたら、あっと言う間に集合時間である4時近くになってしまった。
寝る時間がないー!。

 お二人と合流後、タケさんの運転で奈良県へ。
僕は後部座席で寝かせていただく。

 「通行止めやて。どうする?」という声にたたき起こされた。
外へ出るとトンネルがあり「行者還トンネル」の文字。

行者還トンネル…?。

ここはどこ?私はダレ?。
人間、不意に起こされ質問されると頭の中がパニックになるんだとよくわかった。

 ようやく頭の中の靄がやっと取れ、今いる位置が理解できたのは数分後。
あぁ〜なるほど!。へぇ?なんでこんな場所へ???。
 天川村へ入って河合の交差点で止まってもらうつもりが、そのまま行者還トンネル前まで行ってしまったということ。
行者還トンネルが通行止めだったのでここで止まったが通行止めじゃなければどこまで行っていたんだろうか?。(^^;

 来た道を戻り河合から洞川へ。大峯大橋前の駐車場に着いたときは8時前だった。
 2時間弱の睡眠でどうなることやら。
前回の木曽駒ヶ岳では予想外の場所で足が痙攣してしまい、不安がよぎるが口には出さない。


初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走   初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走
ガスに煙る山上ヶ岳  まだ元気だった頃の森やん(右)



初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走
女人結界門をくぐる



 
初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走


 入念にストレッチをして体をほぐす。そして出発。
 ここから山上ヶ岳へ登るのは山登りとして1回、修験者として2回ある。
女人結界門をくぐり足を踏むこむ。

 すでに山頂の宿坊から修行を終えた修験者が降りてくる。
「ようお参り」と声を掛け合う。修験者の姿もいろいろだ。
白装束に頭に頭巾、腰には引敷、中にはホラ貝を手にした先達の方もいる。
そんな本格的な修験者がいるかと思えばジーンズ姿にTシャツで首から数珠をかけて歩いている人もいる。

 女人禁制とはいえ、男ばかりの世界は異様に写る。
ここは登山が対象の山ではなく修行の山だと改めて実感させられる。

 少しの間は3人並んで歩いていたが、森やんが遅れだしたとの同時に先頭を歩くタケさんとの間が開きだした。
 そんなタケさんに追いついたのは一本松茶屋でだった。
すでに足取りは重く大量の汗が落ちる森やんを見て

「座るなー行くぞ!」

と愛の鞭を振るう。
会社の上下関係はここでも生きている。(^^;


初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走
一足先に一本松茶屋で待つタケさん





初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走   初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走
お助け水場


 その後も、お助け水場で休憩し大峰奥駆道との合流地点にある洞辻茶屋に到着。
 ここで名物葛湯をいただく。適度に疲れた体に熱く甘い葛湯はとっても美味しい。
森やんが持ってきた冷凍みかんも葛湯とは逆に酸味があってこれまた美味しかった。


初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走
洞辻茶屋で葛湯を食べる


初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走
行場道(油こぼし・鐘掛岩)と平成新道との分岐


 油こぼしへの道と通常ルートとの分岐にさしかかり、お二人にどっちへいきますか?と尋ねたら「当然、油こぼしやな。な、森やん」
と有無を言わせない天のお声。
森やんからは返事はない。(^^;

 ということで油こぼしに突入。
急な岩場だけれど、鎖もあり、それほど危ない箇所はない。
それよりも森やんが堪えたのは歩幅の狭い階段。
悲鳴ともかけ声ともとれる意味不明な言葉を発しながら一歩一歩登る。


初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走
油こぼし


初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走


初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走 初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走


 油こぼしをクリアしたら次は鐘掛岩。本日のメインイベントといってもいい。
 迂回もできますけどと話すが、タケさんに選択の考えはない。(^^;
 「これ登るんッスか!?」。森やんは最後の抵抗を見せるが時すでに遅し。あきらめた森やんの横顔が淋しげだった。(^^;

 今回で4回目なので僕が先に登りお手本を示す。
雨上がりのためか気持ち滑るような気がしたので二人が登るのがとても気になった。
 事務所でプランを練っていたときは岩登りがある方が楽しいなんて言っていた森やんだが、ここは勝手が違ったよう。
かなり慎重に足場を選びながら、時間をかけて登ってくる。
上から見ているこっちが冷や冷やもの。でも何とか乗り切った。
 振り返ると車を置いた大峯大橋や洞川の町並みが遠くに見える。
 




初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走
鐘掛け岩を登って安堵の表情?


 西の覗を目前にして等覚門の前で森やんがうずくまった。
足が痙った様子。ストレッチをし、塩をなめてもらう。
大量の汗で塩分が不足すると痙攣しやすくなるらしい。

 西の覗は常駐のおっちゃんはおらず、興味本位で覗いている人がちらほらいるだけ。
 僕は以前、綱をまとい覗きをしたことがある。
実際に体験してみると、崖下へ吊されているような錯覚に陥るほど怖かった。
見ると知るとでは大違い。
 尚、大峯山寺の裏側には裏行場もある。
こちらは断崖絶壁の岩場巡りで先達の案内がないと立ち入りできません。


初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走
西の覗でポーズするミシュランボーイ… じゃなくて森やん


初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走
タケさんも怖々ポーズ


初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走


 しばらく歩くと、二股があり、直接山頂へ向かう道と宿坊を経由して大峯山寺へ向かう道とに分かれる。
 せっかくなのでいろいろ見てもらいたいと思い、宿坊経由の大峯山寺へ向かうことにした。
 大きな宿坊が何棟も建ち、修験者が休憩している。
一般の人も泊まれるし食事もできる。
泊まる人にはお風呂も利用できる(以前泊まった東南坊しか知りませんが)。





 そしてその間を抜けるように階段があり、それを登ると山門。
森やんはもう息絶え絶え。さらに階段を上って大峯山寺に到着。
タケさんはまだまだ余裕綽々。

対する森やん…。「死ぬぅぅー!」

の雄叫びを上げながら最後の一段を登り切った。お疲れ様。


初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走


初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走
息も絶え絶え 発する言葉は意味不明(^^;


初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走
大峯山寺前で記念撮影


 お参りをし、一応山上ヶ岳のピーク近くへ行く。
道標で記念撮影し、お花畑を通りレンゲ辻への道を探る。
 大峰の山並みが広がる。
まだガスっていてすっきりとは見えないが、大日岳や稲村ヶ岳が姿を見せる。
近いような遠いような。


初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走


初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走
お花畑から望む大日岳と稲村ヶ岳


初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走

 お花畑を進みレンゲ辻への分岐まで来る。
道標に従って笹に覆われるレンゲ辻への道を行く。
 レンゲ辻へ下る道を進むとレンゲ辻の鞍部が見える。地形図で見るより結構な下り。
目線的には稲村ヶ岳がほとんど一緒なのでまた登り返すのかーと思うと少し重い。
 レンゲ辻への道は鉄製の階段が整備されていて歩きやすい。
それ以外は笹が覆う道になる。


初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走



初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走
レンゲ辻へ進む


初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走
レンゲ辻(鞍部)、大日岳、稲村ヶ岳が見える


初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走


 レンゲ辻では工事関係者と思われる人がお昼をとっていた。もう12時を回っている。急がなくては。
 稲村小屋への道は等高線に沿って斜面を巻くほぼ平坦な道。


初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走   初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走
背中が語る体の辛さ 表情が語る体の辛さ


 稲村小屋に到着。
 木のテーブルがあり先客の男女のグループは昼食中。僕らも空いたテーブルに腰掛けて昼食の準備を始める。
 ボッカのつもりで担ぎ上げた、牛肉やフライパンを出す。もちろんビールも!。
 3人で乾杯!。保冷剤もしこたま入れてきたので冷たくて美味しい。
 もう2時なので、お腹ぺこぺこと思いきや何故か3人ともそれほど食が進まず
持ってきた牛肉のパックを半分も余らせてしまう有様。


初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走 初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走
焼肉で乾杯!


 ここから稲村ヶ岳まで30分ほど。
僕は空荷で登るつもりだったが、タケさんが練習だからと荷物を担いだので
それに習って担ぐことに。
森やんはしかめっ面。(^^;

 食べたあととはいえ、体は軽い。
それはお肉やビールやおにぎりやと減ったからか。
 方や森やんはといえば、食べたものが身についたためかさらに足取りは重くなった。(^^;


初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走
熊ではありません   


 稲村ヶ岳山頂に着いたときは「死ぬぅぅー!」の声が大峰の山々に響いた。(^^;
 山上ヶ岳から見たときはガスっていた大峰山系も晴れてよく見える。
大普賢岳、行者還岳、弥山、八経ヶ岳、遠く釈迦ヶ岳や大台ヶ原も見える。
まだ未踏のバリゴヤの頭も特徴のある尾根を見せている。
 山上ヶ岳もそれまで歩いてきた一部の奥駆けの尾根も見渡せ、ちょっとした感動が湧いてくる。
よく歩いた。よく歩いた。
 しかし、感動に浸るのもつかの間。時間が押しているので休憩もそこそこに出発。


初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走   初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走

 
初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走
稲村ヶ岳山頂で記念撮影






初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走
バリゴヤの頭(中央手前)、弥山(中央)、遠く釈迦ヶ岳まで見える


初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走
山上ヶ岳や歩いてきた奥駆け道も見える


初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走


 帰りは法力峠を経由して母公堂を周る。
法力峠への道では小さな谷に架かる橋が雪か雨で流されて無惨な姿をさらけ出していた。
 歩くほどに、あれだけ良かった天気がどんよりと曇りだし
登山道も一人ではとても歩きたくないくらい薄気味悪い暗さになった。
 そして法力峠に着く前にザーッと降り出した。慌てて雨具を付ける。
時々雷が鳴るが、植林が密集しているので怖さはなくペースを上げて歩く。



初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走
登山道から崩落した橋のあと
初秋の大峰 山上ヶ岳と稲村ヶ岳を縦走
無惨に落ちる橋


 突然、前から初老の男性が雨具も付けず傘も差さず、ゴルフウェア姿で登ってきた。
 こんにちはと挨拶を交わすが、迷いのない歩き方に逆に心配になり、どこへ行くのか不安になった。
 歩いている最中も、呆けたおじいさんが一人歩きしてるんとちゃうかなー?とか
稲村小屋の主人だったのかなー?心配が頭を巡る。
 そのおじいさんは結局、どこかで折り返し母公堂との分岐付近で追いついてきた。
背負子を担いだ男性と歩いている。なーんだここの関係者だったのかとホッとする。

 母公堂から駐車場までが思っていたよりかなり長かった。
残っていた最後の鋭気を吸い取られそうになる。
振り返るとすでに森やんは鋭気を吸い取られ抜け殻になっていた。(^^;

 駐車場に到着。他に車は一台もない。
 そして、洞川温泉へGO!。
疲れた体に癒しの温泉。もう最高。
改装されて以後の洞川温泉は初めて。
露天風呂が併設されて確かに広くなった。タケシャツに着替えてすっきり!。

 帰りも寝不足の僕は途中から爆睡。
気がつくと大阪市内。道中、寝てばっかりですみません。<(_ _)>

 行場あり、展望あり、距離もありで山上ヶ岳と稲村ヶ岳を合わせるとバラエティに富んだコースになり
歩きごたえも充分でした。
 タケさん、森やんお疲れ様でした。