エーデル形気動車で行く
阪和貨物線の旅
 


●日 時:2004年(H16)2月28日
●天 候:晴れのち曇り




エーデル気動車で行く阪和貨物線の旅 ●コースと乗車記録
 新大阪9:36−(9912D)−10:16京都
 京都10:17−(9613D)−11:49奈良
 奈良11:55−(9215D)−13:30日根野
 日根野13:40−(9216D)−15:14奈良
 奈良15:16−(9618D)−16:37京都
 ※新大阪と日根野以外は通過時刻を表示
当日手渡された記念切符とオレンジカード






エーデル気動車で行く阪和貨物線の旅
新大阪駅団体待合室に設けられた専用受付


 前日に京都府で鳥インフルエンザが確認されて新聞各紙を賑わす最中、ここ新大阪駅では何もなかったかのように人が集まりだした。
 今日はエーデルで阪和貨物線を通るというイベント列車に乗車するのだ。

 集合場所である新大阪駅団体待合室に午前8時半過ぎに到着。他にも各方面への団体旅行受付で賑わう人並みを通り過ぎて、目的の受付へとたどり着く。
 すでに同行するまこっちゃんがいた。

 受付でJR職員さんに事前に郵送で受け取っていた引換証を手渡し、引き替えに記念切符と記念オレンジカードそして時刻表の入った封筒を受け取る。何故かリボンも入っていた。
 まもなくして同じく同行するに〜助のしもべさん(以下に〜助さん)も到着。少しすると見送りにと時也さんも来た。
 4人で雑談をしながら時間をつぶす。


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新大阪到着なのに何故か「西鹿児島」の文字が…


【9時36分】新大阪駅を出発
 9時20分集合となり参加する人が集まる。年齢的には同年代(30代)から下らしき人が多く、家族連れ、中にはカップルまでいて、思わず「へぇ〜」と唸ってしまう。

 団体専用改札口からホームへ入り12番線ホームへ。9時26分に西鹿児島駅から到着したばかりの特急「なは」が停車している。表字幕には何故か西鹿児島駅の表示があった。これ幸いに今春、九州新幹線開業と共に駅名が鹿児島中央駅に変更となるので「西鹿児島」という文字を撮っておこうとシャッターを切る。

 その「なは」が京都総合運転所へ回送された後、いよいよエーデルがおでましになった。
 丸いヘッドライトに大型の曲面ガラス、そして何より運転席後部は階段状の展望席になっているのが外から見てもよくわかる。
 乗車するファンが一斉にシャッターを切り、順次乗車していく。2分しか停車しないので、座席に着いたとたんにエーデルは動き出した。


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エーデルの到着 「なは」と「サンダーバード」のサンドイッチ  エーデルでGO!


【10時16分】京都駅に到着
 座席は4号車の1A席。そう展望車の一番前!。いくつになっても列車に乗ると前が見えるというのはいいものだ。
 通り過ぎてゆく風景はもとより示された信号機、幾重にも渡っていくポイント、通過する駅も何度も見てわかっているのに通過するときは、じっと見てしまう。まさに童心に帰るという言葉がぴったりと当てはまる。
 幸い今日は天気も抜群。申し分なし。エーデルは順調に外線を進行し高槻駅で運転停車。「はるか」を見送った後、今度は内線を走行する。外線の走行時とは違い、急激に速度が落ちる。

 島本町の大カーブでは赤い車体のEF81がコンテナを牽いて西へと去っていく。思えばゴハチなどが荷物列車で走っていた頃にはよくここへ撮影に来たなぁなんて思いながら車窓を眺めていた。
 京都総合運転所を横目に列車は京都駅近くまでゆっくりと走り続ける。京都駅手前で警戒信号になりATSが鳴り続けた。外線を381系の「くろしお」が走り抜けてゆく。
 やがて巨大な京都駅ターミナルが現れて列車は2番線に滑り込む。


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島本町の大カーブですれ違うEF81 京都駅手前で「くろしお」に抜かれる


 1分の停車後、出発信号が青に変わる。と同時に列車無線から声が響き運転士と何やらやりとりをしている。司令室と東海道線の横断で連絡を受けているのだろうか。そして京都駅を出発。「奈」と信号機にあったので、東海道線から奈良線に入線する列車はそこそこあるのかもしれない。

 今日の見所の一つでもある、京都駅構内の奈良線への縦断。3つもの線路を渡りきり奈良線へ入線した。新幹線の高架をくぐり抜けて南へと向きを変える。
 奈良線。以前に乗ったのは電化前のこと。そう、もう約20年前のこと。当時の奈良線はローカル色が強いディーゼル王国だった。当時でも新しいとは言えなかったキハ35が行き交い、平行する近鉄に質・速さ共に完全に負けていた。それが今では遜色のない路線までに様変わりしていた。


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京都駅構内で奈良線へと縦断するエーデル   1983年当時の奈良線








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藤森駅からは単線になる 京都から奈良までのスタック 黄檗駅では103系と入れ違い


 京都から藤森までと宇治から新田までは複線が完成しており、その他は単線。ひっ迫しているダイヤにこの臨時列車のスジが入っているので当然ながら行き違い、追い抜かれの時間に運転停車の時間は長くなる。玉水駅では16分という長時間の停車だったが、停まったとたんにATSが鳴り続け運転士があれこれと試す所を見ていたらあっという間に時間が過ぎた。
 この原因は結局わからず、司令所と交信の上で操作を繰り返す内に止まったようだ。

 その停車中に配られたお弁当を開ける。列車の旅で車内でお弁当を食べるのは本当に久しぶり。このお弁当は特製弁当で表紙にはダイヤグラムをあしらったエーデルの画像と阪和貨物線の歴史が書かれていた。
 車窓を見ながら食べる弁当は格別の味がする。このお弁当の内容もボリュームも申し分なく美味しくすべてたいらげた。


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豪華な特製弁当付き お弁当に付けられていた表紙
 

【11時49分】奈良駅到着
 奈良駅に入線時、左側には寺院風建物の旧駅舎が改築されているのを発見。歴史のある建物なので残されるとは思うがちょっと心配。
 駅は東側のホームが取り壊されている最中で今後の成り行きに興味が行く。

 奈良駅で運転士の交代。先ほど、トラブったATSについての説明かスイッチを触りながらレクチャーしている。
 11時55分に奈良駅を出発する。


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玉水駅ではATSが誤作動?し運転士が
どこかに携帯で指示を仰いでいた
構内改装中の奈良駅 次の運転士にレクチャーしていた


【12時31分】阪和貨物線に入線
 山間を抜けて大阪平野に下り久宝寺駅を通過するといよいよ本日のメインイベントである阪和貨物線へと入線する。
 車内放送でも阪和貨物線へ入線することを放送すると、後部座席から一気に人が押し寄せて展望デッキは熱気ムンムン。

 大和路線を離れて左カーブ。緩い登りを上がっていく。
 制限速度標識を過ぎても列車はスピードを上げずに30km/h以下でのろのろと走行を続ける。路盤の状態が非常に悪くこの速度でも横揺れが激しい。以前、この阪和貨物線に和歌山からトワイライトが走ったことがある。DD51の重連だったがかなりのスピードで走り抜けていった。よくこんな路線をトワイライトはそんなスピードで走ったもんだと感心する。


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117系は今でも健在だ いよいよ阪和貨物線に入線する



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入線してすぐに線路は
左カーブしながら上がっていく
長居公園通りの道路をまたぐと出戸まで一直線 さすが阪和貨物線内になると
カメラマンの目つきは前方に釘付けになる



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交換施設があった出戸の周辺 瓜破霊園の周辺
左側には真新しい道路が工事中だった


 長居公園通りの高架をくぐり、瓜破霊園のカーブを走る。反対側には真新しい道路が工事中だった。
 ここへ来て、沿線にはカメラマンの姿が目立ちはじめ立派なカメラを三脚に固定しシャッターを切っている。そんな姿とこの列車を物珍しそうに眺めている沿道の人の姿も見ていて面白かった。

 府営住宅の横を通り過ぎると遠くに阪神高速松原線が見え始める。それをくぐると大和川の堤防に沿うように線路はまっすぐ延びる。
 架線のポールが右へ代わったところから再びカメラマンの姿が堤防に見え始め、踏切付近の絶好の撮影ポイントには十数名ほどのカメラマンが集まっていた。いつもならばあちら側にいるのでカメラを向けられている光景は何かヘンな感じだった。


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市営住宅の横を通り過ぎると
遠くに阪神高速松原線が見え始めた
大和川の堤防沿いを走る 阪和貨物線で一番の撮影地
さすがにファンの姿が目立った


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行基大橋の手前にはスーパー堤防がある 複線用地は確保されたまま放置されている 阪南高校横のカーブ


 線路は近鉄南大阪線をくぐり緩く左カーブをし、スーパー堤防の堅固なコンクリート壁が目に付く。
 行基大橋をくぐると線路は真っ直ぐになり、今度は住宅街を通り抜ける。阪和貨物線はその昔、城東貨物線と直結し全線複線の計画があったため、複線用地がほぼ全線に渡って確保されている。しかし、今では複線どころかこの線自体の存続が危ぶまれている状態であり、こうして旅客として走るのももしかしたら最後になるかもしれない。


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あびこ筋の高架をくぐる 杉本町駅手前の急カーブ 杉本町駅に到着


【12時51分】杉本町駅到着
 線路は阪南高校の前で右へカーブしあびこ筋の橋をくぐり、大阪市立大学の北側を沿うように走り最後は急なカーブを右に折れる。キンキンと金属がこすれる音が鋭く響く。そして杉本町駅が現れた。杉本町駅では学生服姿の生徒が電車を待っている。この見慣れない列車にみな驚いた様子だ。
 エーデルは杉本町駅の阪和貨物線上で停車し、平行する普通電車の出発を待ったのちに、発車した。
 

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往年の一コマ
EF15の重連
浅香駅から撮影したEF58「きらめく紀州路」


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ジャンケン大会は大盛況 先頭車の展望デッキ全景


【13時30分】日根野駅到着
 先行する普通電車の加減で警戒信号になりATSが鳴り響く。EF15やEF58が走っていた昔、浅香駅へもよく撮影に来たものだ。

 杉本町駅を出発すると車内ではジャンケン大会が始まった。新大阪駅で受付で手渡された封筒の中にジャンケン大会参加券がそれぞれ入っていた。商品は阪和線ダイヤグラフ・スタック・3月号大型時刻表・ポケット時刻表・携帯ストラップ・鉄道写真CDとマニアには興味が行きそうな物ばかり。白熱したジャンケン大会が繰り広げられました。

 列車は淡々と走り続けいつの間にか折り返し地点である日根野駅に到着した。
 日根野駅ではホームに降りることができ、久しぶりに外の空気を吸うことができた。先頭車を撮る人、ジュースを買う人、ただホームに出ている人それぞれだった。
 10分の折り返しで日根野駅を出発した。


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日根野駅では10分間の息抜きタイム 先頭車が最後部に(当たり前だが…)


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国鉄時代の名残が残るプレート 現役の証拠
貫通部分に「だいせん」の
シールが貼られている

【13時40分】日根野駅出発
 列車はそのまま折り返すので先頭車であった私たちの座った車両が今度は最後部になる。目の前に車掌さんが立っているので、目障りで3両目の自由席に移動し車窓を楽しむ。
 再び、阪和貨物線内に入ると先ほどとは違い、カメラマンの姿もまばらになっていた。多分、往路でヘッドマークがないことに興味が半減したのかもしれない。

 大和路線に合流すると左側に大阪外環状鉄道の建設現場が目に入った。大和路線に沿って線路が敷かれ工事の進捗具合がよくわかる。
 さすがに6時間近く乗り続けていると疲れも出始め眠くて仕方がない。

【15時14分】奈良駅到着
 奈良駅に到着し何人かの乗客が下車した。本当は下車できないが、乗客から降りたいという希望者が数名いたので特別に下車扱いしたようだ。一緒に乗車したに〜助のしもべさんもここで下車し別れた。

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帰りの車内はまったりムード 大和路線と合流するところは大阪外環状鉄道の
合流地点でもある
奈良駅の旧駅舎
改築が進んでいる


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国鉄時代に達成された電化9000kmを
記念して立てられた記念碑
宇治川を渡る頃には日も傾き始めた 京都駅構内入線と同時に北から雷鳥が到着した


【16時37分】京都駅到着
 奈良線を走る頃には日も傾きはじめ車内へ容赦なく日が差し込んでくる。
 添乗員であるJR職員の方々も一仕事を終え、座席に座り歓談を楽しんでいる。

 京都タワーが見え始めると京都駅も近い。新幹線の高架をくぐり東海道線と平行すると右手に485系「雷鳥」が北陸から到着するところだった。
 16時37分。無事、京都駅に到着。ホームに降りて短時間ではあるが列車の撮影会が行われた後、団体で改札を出る。
 添乗員さんより今日のツアーのお礼が述べられてお開きとなりました。

 7時間余りの乗車で結構疲れましたが、展望車のお陰で終始退屈せず楽しく過ごすことができました。
 阪和貨物線がいつまで残ってくれるのかわかりませんが、阪和貨物線に乗車できたことはいい想い出になりました。


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長時間ご苦労様