芦生 ゲロク谷 左俣へ沢登り  囲炉裏


●場 所:芦生 ゲロク谷左俣
●山 域:京都北山
●日 時:2003年(H15)8月23日
●天 候:晴れ
●標 高:931.7m(小野村割岳)
●地形図:久多(1/25,000)
●メンバー:矢問さん、大加茂さん、みーとさん、助役、SUMIEさん、てる



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 芦生は今回で2回目。1回目は2ヶ月前、やはりゲロク谷で右俣を遡行した。このとき右俣を選んだ理由はトポを見るとそちらの方が歯ごたえがありそうだったから。しかし、実際に左右遡行してみると今回の左俣の方が上だった。トポを鵜呑みにして左俣を選んでいたら、右へはビビって遡行していなかったかもしれない。(^^;
 今回は前回の右俣遡行のメンバーに助役とSUMIEさんが加わり一気に賑やかになった。(^^;

 前夜、矢問家に集合し矢問さんの車で芦生へ向かう。途中で幕営。大阪を出たときは30度近かった気温もここへ来て20度前半という涼しさ。というか肌寒さを感じる。恐るべし北山エリア。
 ここでハプニング発生。助役がテントのポールを忘れてしまったのだ。忘れ物キングの異名を欲しいままにしてきた僕だったが、泣く泣く助役にその冠を継承しなければならない時が来た。あとはヨロシク>助役(^^; ということでとばっちりを受けたSUMIEさんは半分やけくそで、これは用意していたツェルトに早々に潜り込んで寝てしまった。(^^; 残された僕らは小宴会後就寝。

 4時半に起床。2ヶ月前も同じだったがそのときは白々と夜が明けていたのに、今回はまだ薄暗い。
 軽く朝食を取って須後の駐車場へ。沢支度を整え出発。

【5時24分】須後の駐車場出発
 芦生の沢を歩くにはこの時間に出発しないと日帰りでは余裕を持った行動ができない。アプローチが長いからだ。前回も延々と歩いた軌道跡を足早に進む。
 2ヶ月前に来たときには軌道と由良川との間に杉があったのだが切られていて明るくなった。小ヨモギ作業所で小休止し、カヅラ谷出合へ。

【7時頃】カヅラ谷出合
 到着後、沢靴に履き替える。小休止の後、まずはカヅラ谷を遡行する。このころになってやっと太陽が顔を出す。木立の間から光が差し込み朝靄の筋が沢を照らしている。

【7時20分】ゲロク谷出合
 15分ほどでゲロク谷出合に到着。ここから二俣までは前回と同じコースだ。
 まずは足慣らしならぬ沢ならし。二俣までは小滝が連続しおもしろいように直登できる。前回来たときよりも、やはりというか水量が多いように感じる。今年の夏は例年になく梅雨が長引き冷夏となったため、そうなるのも無理はない。水量が多いといってもこれくらいの方が水と戯れてちょうどいいくらい。
 助役は今年遡行した沢はどれも寒いときにあたっていたので、やっと暑いときに出会えたと喜んでいる。(^^)

芦生ゲロク谷左股へ沢登り 芦生ゲロク谷左股へ沢登り
カヅラ谷とゲロク谷の出合 芦生の森へ帰ってきた


芦生ゲロク谷左股へ沢登り 芦生ゲロク谷左股へ沢登り 芦生ゲロク谷左股へ沢登り
二俣までは小滝が連続しほとんどは直登できる 岩を見ると俄然元気が出る助役 みーとさんのフォローはもちろん?


【7時53分】二俣の手前の二条10mの滝
 前回の時より水量が多いのはここではっきりとわかった。助役と矢問さんと3人でこの滝を登ろうかどうしようかと相談。今回は助役もいてるし「登りましょう」と提案するが、助役は「人数が多いし時間がかかるから巻こう」ということで巻くことに。(ToT) ま、もっとも一番残念がっていたのは助役かもしれないが。(^_-)

 巻道は前回登ったので矢問さんが途中まで先導する。雨が多かったせいか、今回はかなり滑る。SUMIEさんもいることなので安全を期して助役がトップでロープを張る。
 この巻道は傾斜がきつくて息が切れる。こんな場面ではみーとさんが引っ張ってくれる。トポよりもう少し上がったところから、ゴボウで下る。40mをシングルでギリギリ。回収は助役。


芦生ゲロク谷左股へ沢登り   芦生ゲロク谷左股へ沢登り
二条10mの滝を恨めしそうに眺める助役   大巻きしたのちゴボウで下る


【8時30分】巻き終わり
 二俣を大巻したところで休憩。谷上から心地よい風が吹き込んでくる。前回はここを少し戻って右俣へ遡行した。やっとここから未知の世界。
 3本のルンゼが集まる12mまではV字に谷がなっている両岸にポツンポツンと大木が見られ、その足下は落ち葉と苔が覆い、しっとりとした雰囲気を醸し出している。このあたりが芦生らしい。
 歩き出すと3m、ワイドな2mと続き二条3mとなる。

 その二条3mはみんな左を登るので、右を登ってみてやれと取り付いてみる。下部は細かいながらも登れたがあと一歩で終わりというところで手がない。苦しんでいるところへ助役がシュリンゲを目の前でゆらゆらと揺らす。釣られる寸前の魚のよう。(^^; 絶対に食いつかんどー!と粘り最後はパーミングで突破!。もう少しで食いついてしまうところだった。(^^ゞ


芦生ゲロク谷左股へ沢登り 芦生ゲロク谷左股へ沢登り 芦生ゲロク谷左股へ沢登り
左俣1本目の滝は3m 3mの次はワイドな2m 二条3mの右を登る僕
ここからが核心?(矢問さん撮影)


 4mの滝を登っているときにハプニング。
 トップは助役が行き、次々に登る。少しやらしいので助役がスリングを出す。そのハプニングはみーとさんの時に起きた。あと少しで登り終えるというときにスリップ!。幸いお助けスリングを掴んでいたので落ちはしなかったが、もがいていたので(^^;慌てて僕がもう1本スリングを出した。最後は助役と二人で両腕を持って引っ張り上げた。(^^;


芦生ゲロク谷左股へ沢登り 芦生ゲロク谷左股へ沢登り 芦生ゲロク谷左股へ沢登り
4mの滝を登る助役 同じく4mの滝を登るSUMIEさん みーとさんも登るがあと少しというところで滑り
もがき苦しみながら引っ張り上げられた(^^;
(大加茂さん撮影)


【9時15分】逆くの字12mの滝
 次に現れたのは逆くの字に落ちる12mの滝。
 ここでも助役が待ってましたの登場!。下部はハングしていて登れず巻いて中段から取り付く。水量が多く少し苦労していたみたいだが、そこは年季の入ったクライマー。左へ寄ってホールドを探りながら思い切りのいいクライミングで見事に突破。その助役が上から「ちょっと厳しいぞ」と声をかける。その声にテンションが下がったのか大加茂さんとみーとさんはすぐさま巻にかかる。(^^;

 しかし、そんな声を聞いてまでもSUMIEさんは取り付き始めた。さすがCRUXで5.9を登ったのは伊達ではなかった。(^^; フィックスされたロープにプルージックで登り、上部のくの字になったところの手前までは順調に登るが越えたところでドーン!と滑り落ちて宙づり状態に。あっと言う間の出来事で見ている僕らが息をのんだ。(@_@) だが果敢に攻めて無事この滝を乗り越えた。SUMIEさんやるぅー!。(^^)/
 続いて矢問さん、そして僕が登りました。


芦生ゲロク谷左股へ沢登り 芦生ゲロク谷左股へ沢登り
逆くの字の12mを登る助役   果敢に攻めるSUMIEさん
落ちたのはこのあと(^^;


芦生ゲロク谷左股へ沢登り 芦生ゲロク谷左股へ沢登り
大加茂さんは動画と静止画の
両方を撮るのに忙しい
関西の屋久島?を演出する芦生の森


【9時50分】三段40m 
 そしてこの滝のメイン、3段40mの滝とのご対面です。
 まず一段目は矢問さんが行きます。二段目は助役が行きますが苦戦のご様子。一段目を登りながら助役の姿を見ていた僕は、これまでトップを登っていなかったので、ここでトライしてみたい病がむくむくと頭を持ち上げてトップを代わらせてもらう。

 下部は右寄りを登り途中から左へスイッチ。足を遠目に出すとあとはフリクションを効かせて左寄りを直上。途中から倒木を掴みながら終了!。
 最後の三段目は左から右下へと樋状に流れる滝。これは厳しそうと助役は左岸を巻く。が、これも足場がよくないが厳しいというより浮き石を落としそうでその方が怖かったとか。
 矢問さんと僕は右岸から巻こうと取り付いたが、助役が登った巻道にシュリンゲを残置していたので、僕は回収のためそちらへ。

芦生ゲロク谷左股へ沢登り
三段40mの全景


芦生ゲロク谷左股へ沢登り 芦生ゲロク谷左股へ沢登り 芦生ゲロク谷左股へ沢登り
一段目を取り付くSUMIEさん 二段目をトライする僕
核心を突破したところ(みーとさん撮影)
二段目を登るみーとさん


 さらに進むと今度は20mの滝。ここは左を大巻きする。はじめは巻道も踏まれていて明確だったが滝の落ち口あたりまで来るとわからなくなり結局助役がルートを見つけて巻完了。

【11時10分】二俣
 1対1の二俣に到着。ここで一休み。流れも細くなって木立から差し込む光が眩しくなる。そろそろ稜線が近いよう。GPSを取り出して見てみるとバッチリ二俣を指している。あと200mほど。
 このゲロク谷は右俣もそうだったが、最後は藪こぎなしで稜線まで抜けることができる。
 二俣を出発し左へ。そしてあとは二俣を右へ右へととっていく。最後は傾斜がきつく四つん這いでぜーぜー言いながら登り切った。やったぁ!遡行終了!。\(^o^)/
 最後に登ってきた大加茂さんは表情がなく本当に辛そうだった。(^^; ここまで11時20分。

芦生ゲロク谷左股へ沢登り
20mの滝


芦生ゲロク谷左股へ沢登り 芦生ゲロク谷左股へ沢登り 芦生ゲロク谷左股へ沢登り
目の前に落ち口があるのに
巻道が見つからない〜と探す
水もかれて源頭部を登る 大加茂さんの苦しそうな表情が
最後のツメの厳しさを物語っている(^^;


【11時35分】小野村割岳到着
 前回の右俣の時は稜線に上がってから、この小野村割岳まで遠かったが今回は左俣なので比較的近くラクチン。
 記念撮影をしてからお昼を食べる。山頂は木陰があるものの日差しが厳しくて暑い。時々吹き抜ける風が心地よいがやっぱり暑い。
 お昼を食べているとハエが飛びまくる。鬱陶しいなぁと思って振り払っていたのだが、どうやらブトもいたみたいで翌日右腕が刺されて腫れていた。(ToT) 僕だけではなくみな所々刺されていたみたい。

芦生ゲロク谷左股へ沢登り
小野村割岳山頂で記念撮影するも
若干一名はバテ気味(^^; (矢問さん撮影)


【11時53分】小野村割岳出発
 お昼を食べながら矢問さんが下山のことを話し始める。実はここへ来る前に矢問さんとメールでカヅラ谷を下降するか、もう一つカヅラ谷とゲロク谷の間にある北尾根を通り下るか相談していた。時間の短縮を考えるなら北尾根歩きがベストだが最後がドーンと下っているので気がかりだった。
 そのことをみんなに相談した結果、北尾根を行ってみようということで決まった。こんなこともあろうかとGPSにポイントを入れておいたのが正解だった。(^_-)
 北尾根はよく踏まれていて尾根の先まで勾配はほとんどなくドンドン距離を稼ぐ。しかもテープが巻いてあり心強い。この尾根にも大木が至る所に存在し、我が主だと言わんばかりにその枝葉を広げている。
 

芦生ゲロク谷左股へ沢登り 芦生ゲロク谷左股へ沢登り 芦生ゲロク谷左股へ沢登り
北尾根で出会った巨木 北尾根は穏やかな尾根だった  ゲロク谷出合への下り


【12時52分】ゲロク谷出合へ
 ほぼ平坦な尾根をGPSで位置を確認しながら歩き続ける。この尾根の北の先からは(位置でいうとゲロク谷の左右俣出合から東南東へ線を引いたところの尾根の先)北西にあるゲロク谷出合へ向けて下ることに。途中まではテープも導いてくれている。等高線からも下山はかなりの勾配があると予想していたが、立木が多く掴んで下れるので思っていたほど厳しくはなかった。
 下りはトップを矢問さんが歩き、どんぴしゃりでゲロク谷出合へと導いてくれた。さすが矢問さん!。(^^) お陰でカヅラ谷で下降するより1時間余り短縮できた上に体にも負担が少なくすんだ。


芦生ゲロク谷左股へ沢登り
ゲロク谷出合でヒートアップした体を冷やす


【13時15分】カヅラ小屋前
 カヅラ谷を下降しカヅラ小屋へと到着。ここで沢靴はお役ご免。軽登山靴に履き替えて軌道跡を歩く。
 足がふやけているところに、肉刺ができやすい体質と相まって、歩いていると足の指がひりひりしてきた。やっぱり肉刺ができた。(/_;) もうあと500mで京大事務所へ着くというところで、足の指が余り痛いので思わず体が前のめりになり小走りになったら痛くなくなったのでそのまま走り、先頭を歩くみーとさん、助役、矢問さん、そして途中から体重を気にしてペースアップしたSUMIEさんをごぼう抜き。抜かれたSUMIEさんは対抗意識が出たのか二人で追いつ追われつのデットヒートを演じる。僕らを見ていたみんなはあきれ顔。(^^;


芦生ゲロク谷左股へ沢登り
伐採された軌道跡付近


【14時55分】駐車場に到着
 今回も汗を流す温泉(正確には温泉ではない)に美山自然文化村の河鹿荘の風呂を選んだ。
 お風呂から上がると、名物ソフトクリームをなめて、りんごのジャムパンとよもぎあんパン、そして草餅をおみやげに購入。草餅は別にSUMIEさんからおやつにいただいた。(*^_^*)
 帰りも矢問さんが運転してくれたお陰で、こっちはうつらうつらしながらラクチンさせていただきました。m(__)mm(__)m
 前回に続いて矢問さん、大加茂さん、みーとさん、そしていつも笑いを提供してくれた助役とSUMIEさん、みなさんに感謝です。(^^)
 これでゲロク谷の右俣、左俣を完全遡行できました。スケール、難度ともに今回の左俣が上です。芦生の森に癒されながらも滝登りを楽しめて大満足な沢でした。