台高山系 唐谷へ沢登り 


●場 所:唐谷
●山 域:台高
●日 時:2001年(H13)7月8日
●天 候:晴れ
●標 高:1301.9m(迷岳)
●地形図:七日市(1/25,000)
●メンバー:オールドクライマーさん、亀さん、てる



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スメールの駐車場(右が唐谷川)
 梅雨も終盤に差し掛かり一週間前の予報では雨だったのに、徐々に天気は良くなり当日はみごとな沢日和。今回の沢は三重県の迷岳をピークに流れる唐谷。一の滝、二の滝、三の滝と大滝を3つも持つこの沢に今回はトライしました。
 前夜大阪を出発し亀さんとふたりで西名阪と166号線を通って三重県へ。11時半頃にスメール前に到着。ほどなくオールドクライマーさんも自宅から駆けつけた。 遊園地入口の手前に広い駐車場がありそこに車を停めてテントの設営にかかる。そのあとは小宴会。まもなく公示される参院選について、また小泉首相の構造改革論について明け方まで議論が続き… そんなことあるわけない!。f^^;) 沢の話題で午前1時過ぎまで雑談して寝ました。

 朝6時過ぎに起床。いきなり軽トラに乗ったおっちゃんが歯磨きをしながらこちらへやってきた。「迷岳か?」と聞いてくるおっちゃんと少し喋ったあと、そのおっちゃんは沢の水が流れる水路で口をすすいで帰っていった。沢の水で歯磨きとは贅沢な。

 【7時5分】スメール駐車場を出発
 朝食を食べて7時過ぎに出発。ちょうど同じく唐谷を登る4人グループが駐車場に到着。 挨拶をして先に進む。沢の右側を登山道が延びていて、途中からこの登山道は迷岳へと右上へと別れていきます。私達は沢筋に添ってまっすぐ進み途中から入渓しました。
 水は全然冷たくなくて気持ちいい。思ったより水量も少なくてしかも水はとてもきれい。
 まずは斜6mで小手調べ。オールドクライマーさんがスイッ!と登ってしまうのであとを 追って登ろうとするとこれが足がかりになるところが滑っていて、いつ滑るかと思うと怖くて怖くて。しかし、ここは度胸一発なんとか抜けました。この時の足裏の感触がしっかりと頭のコンピュータにインプットされたようで、この日は自分でも驚くほど登れる沢屋になる。 そうなると進む毎に出てくる滝という滝を登ることが楽しくて仕方ない。

   
いよいよ入渓   まずは斜6mが出迎えてくれる   左岸を巻くこともできるが斜6mを直登する

 
淵を巻くのも楽しい   とても澄んだ水が印象的 トユ状ナメ滝15m

ナメ10m 逆くの字型ナメ滝

 【8時過ぎ】一の滝到着
 一の滝の前に到着。2段60mあり、下部の20mはトユ状に細く流れ落ちている。今回は登れる滝は登ろうということで、いきなりこの20mにオールドクライマーさんが取り付いた。 左岸から回り込んで滝身の右から直登。クラックを使い徐々に高度を稼ぐ。見ていても緊張感が伝わってきそうなくらい慎重に登ってゆく。しかし7〜8m あたりで足踏み状態が続き、右の草付きへ移動したあと、ナッツを回収して降りてきた。 かなり手強そうでちょっと無理だった様子。
 そのあとで右側の草付きを直登し滝身へトラバースし下段の滝(20m)の上部に立つ。ここで初めてわかったが正確には2段60mではなく、中段に5mほどの滝があり20mと40mをジョイントしている。しかし、その5mがくせ者でクラックを使い登るのだが、そのクラックの位置が高い場所にあるので、なかなか足が上がらず今日一番の苦戦を強いられた。それでもフォローで登らせてもらっているのでトップで登ったオールドクライマーさんのレベルに改めて唸ってしまう。
 ファイト一発!で飛びつき(冗談) なんとか乗り越えそしてそこに待っていたのは素晴らしい景観だった。

一の滝全景(※DL145kb)

   
一の滝を直登するのに準備をする
オールドクライマーさん
  滝身の中間付近までトライするも途中で断念   滝の左岸を少し巻いて直登する

   登り切ったところで見上げた40mは扇状に広がった素晴らしい滝で思わず歓声が漏れた。まわりにはバックに光を受けた緑色の葉がサワサワと動いて滝を覆い隠すように囲んでいる。自然が作り出した贈り物にしばし見とれる3人。
 さぁこの滝も登ってしまおう。取り付きは滝の右側から。私と亀さんでダブルビレイしオールドクライマーさんが登ってゆく。滝の中間で左上に上がるバンドがありそこから左へとトラバース気味に上がってゆく。途中で怒濤のシャワークライミングを浴びて右岸の草付きへ。 亀さんが持参したニューロープは40m。トラバースしたこともあり長さはギリギリだった。次に亀さん、そしてわたくしと登る。 フォローしてもらっているとはいえ、中間にある「怒濤のシャワークライミング」エリアに来ると容赦なく頭から水が落ちてくる。いや叩きつけられると言う方がピッタリかも。 そんなことなので突破するときは恐怖心が先走り、的確にルート取りができない。なんとか抜けるとホッとした。
 結局、2ピッチで乗り切る。時間は2時間半を要した。

   
一の滝下段から上段へ抜けれて
ホッと一息
   一の滝上段40mの全景
亀さんが中心を登っている(DL142kb)
  怒濤のシャワークライミング!
 
  
40mを登る私をビレイするオールドクライマーさん    なかなかのスケール!。これからシャワー突入!


その先には大きな岩棚を快適に越してゆく。そして私らが目にした光景は一面伐採された 山の斜面だった。まるでサザエさんの妹ワカメちゃんのワカメちゃんカットのように頭の上部は植林が残り下の方だけ伐採され、このあたりだけ日がサンサンとあたる。そのかなり上にはガードレールが見えさらに興ざめ。

 
大岩を越えて〜   ワカメちゃんカットとガードレール

 【11時過ぎ】二の滝
 そこから少し歩くと15mが現れる。この先は左岸を巻いて15m・15m・12mと続く連瀑帯を一気に越える。ここでアクシデント発生!。亀さんが右肩を脱臼したのだ。昔から癖になっていたのだが、体を持ち上げようと腕に力を入れたときにはずれたようだ。 自分で脱臼を直したものの力が入らなくなるので厳しいルートは難しくなった。 このあと懸垂で10mほど降り、出たところが連瀑帯の12mの上部だった。亀の甲羅が斜めになっているような形で釜と一体となって美しい姿を見せてくれている。滑り台代わ りに滑れたら気持ちいいだろうなぁ。
   
二の滝の下段15m   二の滝中段15m   懸垂で三の滝上段に降りる

 
一応、脱臼をしてがっくり来る亀さんを表現し
てあるのですがわかっていただけたでしょうか
二の滝上段12mを俯瞰

【12時前】三の滝到着
 美しく長いナメをいくつか抜けると遠くに直瀑が見える。三の滝だ。
 出発するときに挨拶を交わした男女のグループがすでに到着していてお昼を取っていた。私たちも滝のすぐ近くまで寄ってそこでお昼を取ることにした。
 今回は行程を考えて少しでも荷を軽くするためバナー類は持ってこなかった。サンドイッチとおにぎり一つ。すぐ食べてしまい、残った時間で三の滝を被写体にバシバシと撮りに出た。

真っ正面に三の滝

三の滝フォトグラファー
   
トップライトに水しぶきが光る    岩にたたきつけられた水しぶきが
幻想的な空間を作り出す
  三の滝50mの全景
(DL128kb)

 オールウェザーケースが威力を発揮する。滝身の近くまで寄ってシャッターを切ってゆく。細かい水しぶきが一面に漂う。マイナスイオンを全身に浴びていい気持ち。マイナスイオンなんて感じないけど。(^_^;
 ここでも滝に打たれてみる。こんな暑い夏場でも水に打たれていると恐怖感に駆られるのに修行僧など冬場でも滝に打たれている場面を見たことがあるが、強靱な精神を持たなければ秒と持たない。軟弱者の私にはとうてい無理。

 
滝に打たれるわたくし
楽しそうだが実は怖い
  三の滝50mの前で滝を見上げる

 【12時40分】三の滝出発
 ゆっくりとくつろぎ三の滝を左から高巻く。かなりの急斜面で浮き石もいたるところにあり恐る恐る登り切る。落ちたらただではすまんやろなぁ〜。(・・;)

 【13時20分】植林小屋到着
 崖を登り切るとそこには仙道が横切っていた。やれやれこれで安心して歩ける。ほどなく植林小屋が見えた。時間も時間だし亀さんの体調もあるので今日はこのへんにしといたろ!と捨てぜりふを言ったか言わないかはおいといて…。記念撮影を終えた後、すたこらさっさと下山開始。
 途中から立派な林道に変わり太陽で熱せられたアスファルト地獄の上を歩いて下る。まさに陸に上がった河童だ。道からは迷岳、飯盛山、そして遠く三峰山脈がドンと見える。三峰山に登ったのは昨年の冬、亀さんと霧氷を見に行ったっけ。
 
 【14時30分】スメール到着
 カンカン照りの下、スメール駐車場到着。靴を脱ごうとしたら細長いミミズのようなものが引っ付いている…。ヒルだ!。さすがのヒルもサワーシューズを貫通することはできなかったようで、あえなくアスファルトの上に消えていった。

 今回は一の滝の上段40mを見ることができただけではなく、瀑芯を登ることができて感無量でした。全体的に気持ちよく登れる滝がいくつもありおまけに大滝がこれだけあるなんて贅沢な沢です。
 このあとはホテルスメール(詳しくは「村の温泉巡り」へ)で汗を流して早々に帰宅しました。みなさんお疲れさま〜。

50mを右手に見ながら高巻く
かなり怖い
奥の二股 植林小屋の前でポーズ サワーシューズに張り付いていたヒル